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微熱に疼く慕情
第1章 【渇いた心】








油断、していた
この男の存在は完全に消えていたから
頭の隅にでも置いて、警戒しておくべきだったか



平日の夜、外食を済ませて帰宅途中、
バッタリ会ってしまった
目もバッチリ合ってしまっているので
誤魔化しようがない
お互い「あっ…」ってなる
スーツ姿、久しぶりに見た
ふわっと笑う顔、一瞬にしてあの頃に引き戻される



「久しぶり、一華だよな?」


「……うん、久しぶり、だね」


「うわ、めちゃくちゃ綺麗になってるじゃん、一瞬ビビった、ハハハ」


「大智は変わってないね、すぐにわかった」


「え、格好良さは変わってないって?」


「……じゃあ、また」


「おいおいおいおい、スルーするなよ、久しぶりに会えた訳じゃん」


「相変わらず元気そうだね」


「いや、元気なかったけど、今、元気出た」


「ふふ、何それ」


「あ〜懐かしい、一華いつもそうやって塩対応だったのがまんま蘇ってきた、一華こそ中身変わってねぇじゃん、外見は変わったけど」


少し立ち止まって話してたら急に降り出した雨
そういや雨雲レーダーが近付いてるってさっき通知が来てたんだった
慌てて近くの屋根探して雨宿りしたけどお互いびっしゃびしゃ
バックからハンカチ出して自然と大智のスーツを拭いてた


「いや、俺は良いから一華拭けって…」


「え…?」


久しぶりの距離感の近さにびっくりした
ごめん…と離れたけど変な空気に戸惑う
「すぐ止むかな〜?」と空を見上げる大智の横顔
髪が少し濡れてる



大智は前の職場で一緒に働いてた同僚で、2年くらい付き合ってた
彼の浮気が原因で別れたはずだけど、この胸の高鳴りは何なのか
記憶から排除したはずなのに
もう、二度と会う事はないと思っていたのに……






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