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微熱に疼く慕情
第6章 【耽溺していく欲情】

どんなに苦しくても、どんなに泣かせられても
私は一生、この人を選んでセックスしてもらうんだと思う
この命が尽きるまで調教されていたい
抱いてください…はこの人だけに言うセリフなんだ
初めて明島さんと出逢った時の私は人生で一番のドン底時期だったな……
大智と別れて仕事も失い、自暴自棄だった頃
明日からどうしよう…って考えながら
行き着いたままBARで胃にアルコールを流し込んでた
似合いもしないお酒で全て忘れてしまいたかったんだと思う
不安や怒りに押し潰されそうなのに泣くにも泣けなくて、何杯目かのおかわりで隣に座った明島さんに止められたんだっけ
「お姉さん、もうそのくらいにして帰ろう、送るから」
手を引かれたけど多分抵抗したんだね、知らない人だったしナンパ目的なら他を当たれって言ったらしい、よく覚えてなくて後でそう聞いた
外に出てからは風当たりの良いベンチで休ませてくれて、急に号泣し出すし、初対面で愚痴りまくって困らせただろうな
胸の内を全部吐き出すまで待ってくれて本当に送ろうとしてくれたみたい
お店では無理な飲み方してるなって見てられなかったと言われた
格好良くお酒に浸りたかっただけなのに慣れてないから全部見透かされてたんですね
「調教してやろうか?あんた、そういうの向いてそう」
最初は何言ってんだって思ったよ
新たな勧誘か何かかと「夜の職に就くつもりはありません」って断ったら「何かひとつ、誰にも負けない自分の中に秘めた熱い想いっての一緒に見つけてやろうか」って真剣な目をして言うもんだからその言葉だけがストンと胸に落ちてきたの
「それが……何で調教?クスッ……ウケる」
「一回されてみなよ、騙したりはしないから、俺を信じてみる?」
「それって……他の人にもそう言ってホテル連れ込んでるんですか?」

