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微熱に疼く慕情
第1章 【渇いた心】





ぐぬぬ………何も言えねぇっ
仕方なく冷えピタ剥がして熱があるかどうか掌で確かめる
近寄ると「俺、今臭うよ」って言うけど体温計ないからこうするしかないでしょ
熱はなさそうだけどお風呂は無理そう
タオルを蒸して身体を拭いてあげる
背中が終わって前も手早く拭いたら新しい服に着替えさせる
ゴホゴホと咽るから、昔よくやってあげてた方法、背中を擦る



一度咽ると続くよね
だから、肩を貸してあげるの
肩に頭乗せて、正面から抱き寄せるように背中をトン…トン…してあげる
不思議と収まるんだよね



「ごめん、臭いよね」


「良いから…」



落ち着くまでいつもこうしてた事、今になって鮮明に思い出すなんてね
ギュッと私の服の裾を握ってるのも
咳が止まったのも
もう少しだけ気付かないでいてあげる
案外、弱ってる大智に意地悪は出来ないものだな



「帰らないで、一華……」


「ん〜それは無理」


「お願い……傍に居て」


「寝るまで居るから」


「一生のお願い…」


「大智……それは出来ない……」


「…グスッ」


「泣くな、男でしょ」


「マジで一華居ないと無理……」



情緒不安定だな、体調崩してるけどさ……
優しく背中撫でてあげたのがダメだった…?
今頃、弱いところ見せないでよ
今の私にはもう何もしてあげれないの



「困らせないで……」


「一華ぁ………」



部屋のあらゆるところに置いてあるビジネス本
資格でも取るのかな……
仕事に打ち込むのは良いけど、あまり余裕ないんじゃないかな
大丈夫?ちゃんと休めてる?



泣きながら寝たから、見えるところだけでも…と部屋の掃除をしてみる
気管支弱いんだからさぁ、掃除怠ったらダメでしょ
自分はオカンかって1人ツッコミしながら整理整頓していく







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