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微熱に疼く慕情
第1章 【渇いた心】





「ダメだよ、橘さん困らせるなよ、次からはちゃんと期限厳守な!」



出た、花形部署のエース、えっと、名前何だっけ?
「ごめんね?橘さん」と席まで来て謝る
どの部署からも人気が高いイケメン営業課
谷川さん……だったと思う
首に掛けてる社員証、ひっくり返ってて確認出来なかった



「次は本当にないです」


「わかりました!あいつらにはちゃんと言っておきます!すみませんでした!」


「……いえ、こちらも伝え方には気を付けます」


「そんな、橘さんはいつも仕事が丁寧できっちりしてるので安心して任せられます、助かってます」


「どうも…」



出たな、人タラシめ……
ひとクスリも笑わないでいてやる
会釈だけして作業に戻る
エースも会釈をして行ってしまった
どうせまた、噂されるんだ
冷たい、谷川さんにも気を遣わせて何様だ、とかね



「なに、あの橘って子、何様なんだろうね」


タイムリー過ぎるくらい女子トイレで噂されていた
出るに出れない……気にしないって決めてるけど
ここで出て行くにも気力が要るのよ
いつも鉄仮面で居るほど強さも持ち合わせていない
私が出て来たらどんな顔するかな?とは思うけど


いや、しかし、定時で上がるにはこんな所で油を売っている場合ではないのだ


ほら、あっ!て顔して黙り込んだ
隣で手を洗う私をチラホラ見てる
本当ならすぐにでもこの場から立ち去りたい所だけど、バツの悪そうな顔を見て皮肉にも「お疲れ様です」と言ってみた
全部聞いてたよね?って顔で「お疲れ様で〜す…」の声が震えててウケる


いつもなら外さない眼鏡を外してクリーナーで拭いていると「あっ!」と声がして、本当は肩が上がるくらいびっくりしたのにスン…と表情を崩さない





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