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微熱に疼く慕情
第2章 【動き出す熱情】





寝起きの顔、少しついた寝癖が可愛いと思ってしまった
並ぶと丁度良い身長差にもまだキュンとくる
大智の淹れてくれるカフェラテが、美味しかった事も今噛み締めてる
食パンは私がいちごジャムで、大智がブルーベリージャムだった
何故か冷蔵庫に2つのジャムが常備してある
いや、たまたまだよ



当たり前のようにいちごジャムを塗ったら私にくれる
自分のは後……
「いただきます」と言う時は背筋が伸びてる
自然と2人並んで座って、食べる私の髪がジャムにつかないように耳に掛けてくれた
チラっと目が合って不器用にお礼を言う私
朝からこの甘い雰囲気に調子が狂う



口元についたジャムを拭こうとティッシュに手を伸ばしたがそれさえ先に取られて拭いてくれた



「え、何?」


「ん?何…とは?」


「さっきからずっと、私の行動見てるでしょ」


「そりゃあ、まぁ、気になるから」


「…………ない、ないから、大智とまた付き合う可能性は100%ないから」


「うん、わかってる」


「え、わかってるんなら気にしないでよ、朝ごはん食べたら……ちゃんと帰ってね、泊まるなんてもってのほかなんだからね」


「うん、帰るよ」



やけに………素直、それも調子狂う
何なのよ、一体……昔の顔しないで



「ねぇ、大智こそついてるよ、ジャム」


「え、マジ?やば、格好悪……」



今度は私が拭いてあげる
服に着いたら大変なんだから……
それ、汚したらもう買い替えないからね



「で、結局今回は何だったの?会いに来た理由…」


「え、普通に会いたかったから」


「は?元カノに?」


「うん、それが理由じゃダメ?会って、顔見て、話したいと思った」


「ふーん、急に来るのだけはやめてね」


「やっぱり男、居るの?」











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