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恋する妻が母になって(裸のふみ)
第4章 32歳の郁
「出産後の初めては、お兄が帰省して帰った夜…」
「3か月前?」
「うん…」
その日、僕は2泊の帰省から単身赴任先に飛行機で帰りました。空港まで郁とヨウが見送りに来てくれました。ヨウが展望デッキから手を振るのが、飛行機の窓から見えていました。

「それまで、まだそんな気が起きなかった…」
さすがに出産後の生活の忙しさと可愛い娘に対する母性が、郁の気持ちの中で優先していました。そして悠はもともと優しい性格のため、そんな郁の気持ちを尊重していました。

「お兄もあたしの身体、労わってくれたよね」
軽いキスを僕の頬にしながら、郁は話を続けました。

「でもお兄が帰ったあと、急に…」
「急に…?」
「あそこがキュンってなっちゃったw」
空港からマンションに戻るときから、郁は欲情していました。早く帰って悠に会いたい、その気持ちが抑えきれなくなっていました。

「でもね、ヨウを寝かさなきゃいけないからね…w」
「どうしたの?」
「だからわざと公園に寄って、ヨウといっぱい遊んであげたw」
郁の期待通り、ヨウはご飯を食べて風呂に入ると、お出かけと遊び疲れからグッスリ眠ってしまいました。

「それでハルちゃんにもミルクをあげて…」
そのころの娘はミルクをあげると、6時間くらいはグッスリ眠るようになっていました。夜の8時を過ぎると、郁と悠のふたりだけの時間ができました。
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