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続・白昼夢
第2章 メッセージ
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確かに好みは人それぞれだろう。
去年の古川との出逢いはワンナイトだったと私は思っていた。
その事を伝えると意外な返事が返って来る。
『ワンナイトだと取られるなんて心外だね。本気であの時は愛したのに…』
メッセージの向こうでちょっとムっとしている古川を想像できた。
あの時、本気で愛していたのだろうか。
私はそう思ってしまう。
そんなやり取りをしていても、私は古川と会う気にはなれなかった。
また『さよなら』と言うと古川は静かになったのだ。
本当にこれでさよならなのだろうか。
そう思ったのは言うまでもない。
また、連絡が来るような気がしてならなかった。
私は夜になると夕飯を済ませ、テレビを観て寛いでいた。
1月のテレビ番組はどことなく余り面白くはなかった。
仕方なくテレビを消し、音楽でも聴こうとした時にまた古川からメッセージが来たのだ。
『明日の夜なら会える?』
古川はどうしても私に会いたい様だった。
諦めが悪いと言えば悪いし、しつこいと言えば実にしつこい。
でも、それは半分私の気持ちが揺らいでいたからかも知れない。
古川とのセックスを思い出すのだ。
そうすると自然に身体の奥から濡れてゆくのを感じていた。
私はメッセージのやり取りをしている間、陰部から甘い蜜が溢れてくるのを感じていたのだ。
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