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続・白昼夢
第1章 プロローグ
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私は初めてのセックスで古川の事が気に入ってしまった。
でも、それは1度切りの関係で終わるのではないかとも感じていたのだ。
私は古川ともう一度会いたいと思っていた。
だが古川と関係を持った後、彼から連絡が来ることはなかった。
LINEはブロックされ、メッセージもブロックされていたのだ。
私は古川から連絡が来なくなってから暫く落ち込んでいた。
その落ち込みは失恋した時の痛みにもとても似ていた。
私の心は失恋の痛みでいっぱいだったのだ。
まさか、この歳になって失恋の痛みを経験するとは思ってもいなかった。
でも、25歳も年の離れた古川が本気で私を好きになるとも思ってはいなかった。
所詮、ワンナイトな関係だったのかも知れないと思っていた。
私はその後、気分を変える為に美容室へと行き、髪を短くカットしてカラーを入れた。
気分が変わると私の気持ちも日に日に古川と会う前の穏やかな状態に戻って行った。
気づけば季節は移ろい11月になっていた。
私は古川とセックスをしたベッドマットレスも変えようと考えていたのだ。
そもそも、私のベッドマットレスの寿命は5年くらいだった。
その5年くらいの寿命のマットレスを、私は10年以上も使っていたのだ。
もう、マットレス自体がへたれた状態になっていた。
これは、良い機会だと思い私は気分も新たにベッドマットレスを買う事にした。
私はベッドマットレスを買いに隣駅にある百貨店まで出かける事にした。
この日、お天気はとても良かったのを覚えている。
私は電車に乗り、隣駅で降りる。
駅を降りると直ぐに某大手百貨店が見えてくる。
その百貨店に吸い込まれる様にして私は入って行った。
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