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さくらドロップ
第1章 プロローグ
 やはりこのゲーム機を奪うか壊すかないようである。でもそれだと最悪な第一印象が更に悪くなってしまいそうだ。……ええ、ウザい女っていう自覚は有りますヨ。

「ちょっとー、シカト続くとお姉さん傷ついちゃうんデスケド」
「オイ」
「君の名前聞いてるんだよー? 名前。教えてくれてもいいんじゃないかなー」
「オイ!」
「ねー、そのゲーム面白いの? 私ゲーム全然やらないからなぁ」
「オイ! シカトしてんじゃねーよ!」

 バン! と、彼の机を叩く別の誰かの腕。何、と思って視線を上にやると、かなりご立腹の様子の男子生徒の姿。よく見れば、先程友人がかっこいいとかなんとか言ってた奴だ。

「何、アンタも名前聞いて欲しいの?」
「違ェよ! 俺の席に勝手に座ってんじゃねェ」
「ああ、そうなの? あ、てことはこの子と仲良い? シカトされててさー。この子の名前なんていうの? ついでにアンタも」
「人の話聞けよ!」

 何がお気に召さなかったのか、未だにご立腹のままの男子生徒。思わずきょとんとしてしまった。何だ、私何か悪いこと言ったか。
 そんな私たちのやり取りにも我関せず、彼はゲームを続けている。これはゲームをクリアしてもらうまで、話は聞いてくれなさそうである。
 壁に掛けてある時計を見れば、そろそろ授業が始まる時間。この男子生徒もだから席へ戻ってきたんだろうか。
 時間切れですね。まさか声も聞けないなんて。

「私、三年D組の、漆原茜。あ、か、ね! 覚えておいてね、また来るから。ああ、ついでにアンタも覚えてていいよ」
「いらねェよそんな情報!」
「じゃ、またね~」

 ひらひらと手を振ってその場を退散。金髪の子は最後まで私を見てくれず、黒髪の子は最後まで怒っていた。
 変な二人組みだ。澄ましてるわけじゃなくて、ただ本当に関心がない様子の子と、強面でクールかと思ったら、つつくと反応が面白い子。
 成る程成る程。

「新入生、確かにアタリだ」
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