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俺の瞳にうつしたいものは
第4章 誰だよお前

「ありがとうございましたア」
瓶ビールの空き瓶のコンテナを持ち上げながら
お勘定を終えたカップルに声かけする。
街のネオンがぽつぽつ遠くに灯り始めた
ここは路地裏の小さな呑み屋だが
雑誌にも掲載されたことがある
巷で有名な穴場スポットだった
「ここに入って半年くらいだっけ
よく動いてくれて本当に助かるよ」
店長が笑いながらテーブルを拭く。
「実を言うとすぐ辞めちゃうと思ってたからさ。
力仕事も多いし」
「いや、体力もついて万バンザイです」
親父は家にほとんど帰らない。
ひとみとは冷戦状態、美咲とは謎の挿入エラー
家にいてもシコるくらいしかやることがない
そんな俺はこの時間をありがたく思っていた
(進学の予定がないから勉強もしてねえし)
「卒業して、もし気があるならうちにきてほしいもんだ」
忖度の言葉にもつい口角が上がってしまう

