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愛の時間 ○○連発
第13章 ラブホの清掃係の女との情事

不倫相手の人妻を最寄りの駅まで送り届けてから
佐藤健司はどうしようか迷っていた。

車を降りるときに女が
「あのバイブ、すっごく気持ちよかったわ、
また今度もあれで可愛がってね」
はにかみながら、そう言った。

おいおい、俺のマグナムより
良かったというのかよ。

そんな言葉を返してから、ふと思い出した。

『やべえ!
バイブをホテルに忘れてきちまったよ!』

どうする?また新たに購入するか‥‥

だが高性能な代物だっただけに
ホイホイと買い替えるには抵抗があった。

安月給の自分が不倫をするなんて
身の丈知らずもいいところだったが、
女好きな自分の性分は堪えることができなかった。

仕方ない、格好悪いが取りに引き返すか‥‥

忘れ物として
フロントに届けられてるかもしれない。

そう思いながら車をUターンさせた。

佐藤がオドオドしながらラブホテルに現れた。

なにも悪いことをしたわけではないので、
堂々としていればよいものを
忘れ物の品物が品物だけに、
恥じらいの心が佐藤を挙動不審にさせた。

やや控えめにフロントのベルを押した。

チン…

ベルの音さえも、
申しわけなさそうに鳴り響いた。

だが、佐藤の耳には
とてつもない大きな音に聞こえ、
慌ててベルを手で触り余韻の音を消した。

しばらく待ちぼうけたが、
一向に係員が姿を現す気配がなかった。
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