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わたしの日常
第1章 義父との馴れ初め
 シーツを濡らしたのはもっぱらわたしの方。汗だけとは言えない濡れ方をしている…。

 『あとで替えを持ってきます』
 『悦子さんは白い下着がよく似合うね…』
 『えっ…?』
 『いや…済まない』

 義父は苦笑いをして下を向いた。わたしも妙に恥ずかしさを覚えた。交わっておきながら急にこのような感覚になるのは不思議だった。義父がわたしの下着のことに触れるなど思ってもいなかったからだろうか。わたしの下着はほとんどが白。ピンクやベージュもなくはないがタンスの奥の方に押し込まれたままほとんど出番はない。色だけなら娘と同じだ。

 白が若さの象徴だとすれば、そんな色がわたしに似合うとも思えないから、義父がなぜ似合っていると言ったのかはわからない。もしかしたら、年上の妻との交わりが終わってから久しく触れていなかった女の身体に若さでも感じたのだろうか…。義父とはじめて砕けた会話をしたような気がした。さっきは鰻を食べ終わったら問わず語らずにそうなってしまっただけだったから…。

 わたしはシーツを抱えて義父の部屋を出た。洗濯機にシーツと下着を入れるとボタンを押した。これからスーパーマーケットに行かなければならない。シャワーを浴びて身体の汗とぬめりを落とした。玄関のドアの横に出していたうな重の重箱は回収されていた。うなぎ屋が回収に来たときはまだ義父との行為の最中だったことだろう…。

 スーパーマーケットの衣類売り場で、わたしは娘に下着を買った。生理も始まれば汚すことも多くなるだろう。わたしも生理が来た頃、下着を何枚も汚してしまったことを思い出した。自分にもショーツを1枚買った。経血ではないがシャワーで落としたはずの愛液のぬめりをまた感じはじめていたから…。ベージュ色のショーツも目に入ったが義父に似合うと言われたその日に買うこともないと色は白にした。

 薬品売り場の前も通りかかった。今日使ったスキンはいささか古かったから買っておこうと思った。妙に気恥しい。だが、ただでさえ何かと気を遣う男ヤモメの義父に買わせるわけにもいかない。棚の下の方に目立たぬように置かれている箱を手に取ってレジに向かおうとする。どうせ買うなら…と、さらに2箱とって会計を済ませた…。済ませてからようやく我に返った。今日のことが今日だけのことにするつもりが全くない自分に…。
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