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わたしの放課後
第1章 おじさんとの馴れ初め

『いらっしゃい。ようこそ』
おじさんのテントはこの前と同じ場所にあった。
『こんにちは。この前はありがとうございました』
『いえいえ、こちらこそ。来てくれてうれしいよ。今日は制服じゃないんだね』
『この前は学校帰りだったので』
『今日は祝日だものね。じゃあ、わざわざお家から来てくれたの? うれしいな。ああ、そうだ。これ、よかったら持って帰って』
おじさんが数冊の本が入った手提げの紙袋を渡してくる。
『お嬢さんが好きそうな本を見つくろっていたんだ。お代は要らないから』
『えっ、そんな』
『一度に渡すと重たくなると思ったからこれだけ持ってきてみたんだけど、店にはまだいろいろあるんだ。よかったら遊びに来てね』
『ありがとうございます。…あの、わたしからも渡したいものがあって。これ、この前のお礼というか、ほんの気持ちです』
わたしは紙袋を渡す。この前の『値引額』にははるかに及ばないけれど、和菓子屋さんでお饅頭の折詰を買ってきていた。
『ありがとう。そんなつもりじゃなかったんだけど。でも、すごくうれしいよ。お嬢さんみたいな素敵なレディからプレゼントをもらうなんてね』
おじさんの大げさな言い方がちょっと滑稽で笑ってしまった。
『おじさん、独り暮らしだから食べきれなくてもったいないな…。一緒に食べない? ちょっと待っててね』
おじさんが自動販売機で温かいお茶を買ってきて、ふたりでお饅頭を食べた…。
「恵子ちゃんが次の市にも来てくれて、すごくうれしかった。でも、前の日におじさんのことを思ってくれていたとは思わなかったよ」
「恥ずかしいです…」
「恵子ちゃんのお土産のお饅頭がすごく美味しかった…」
おじさんはわたしのブラウスのボタンを外しブラジャーの上から胸を掌で包んだ。それほど大きくもないから包むというよりは掌を当てるというほうが近いけど。そして押し当てた手のひらをゆっくりと回すように揉み始めた…。
「わたしもうれしかったんです。おじさんがわたしのために本を選んで用意してくれてたなんて思っていなかったから…」
「恵子ちゃんみたいなお客さんは滅多にいないからね。お客さんが読んでくれそうな本を選ぶのもこの商売の醍醐味なんだ。恵子ちゃんが探していそうな本を探している自分が自分で微笑ましく思えたりもしてね…」
おじさんのテントはこの前と同じ場所にあった。
『こんにちは。この前はありがとうございました』
『いえいえ、こちらこそ。来てくれてうれしいよ。今日は制服じゃないんだね』
『この前は学校帰りだったので』
『今日は祝日だものね。じゃあ、わざわざお家から来てくれたの? うれしいな。ああ、そうだ。これ、よかったら持って帰って』
おじさんが数冊の本が入った手提げの紙袋を渡してくる。
『お嬢さんが好きそうな本を見つくろっていたんだ。お代は要らないから』
『えっ、そんな』
『一度に渡すと重たくなると思ったからこれだけ持ってきてみたんだけど、店にはまだいろいろあるんだ。よかったら遊びに来てね』
『ありがとうございます。…あの、わたしからも渡したいものがあって。これ、この前のお礼というか、ほんの気持ちです』
わたしは紙袋を渡す。この前の『値引額』にははるかに及ばないけれど、和菓子屋さんでお饅頭の折詰を買ってきていた。
『ありがとう。そんなつもりじゃなかったんだけど。でも、すごくうれしいよ。お嬢さんみたいな素敵なレディからプレゼントをもらうなんてね』
おじさんの大げさな言い方がちょっと滑稽で笑ってしまった。
『おじさん、独り暮らしだから食べきれなくてもったいないな…。一緒に食べない? ちょっと待っててね』
おじさんが自動販売機で温かいお茶を買ってきて、ふたりでお饅頭を食べた…。
「恵子ちゃんが次の市にも来てくれて、すごくうれしかった。でも、前の日におじさんのことを思ってくれていたとは思わなかったよ」
「恥ずかしいです…」
「恵子ちゃんのお土産のお饅頭がすごく美味しかった…」
おじさんはわたしのブラウスのボタンを外しブラジャーの上から胸を掌で包んだ。それほど大きくもないから包むというよりは掌を当てるというほうが近いけど。そして押し当てた手のひらをゆっくりと回すように揉み始めた…。
「わたしもうれしかったんです。おじさんがわたしのために本を選んで用意してくれてたなんて思っていなかったから…」
「恵子ちゃんみたいなお客さんは滅多にいないからね。お客さんが読んでくれそうな本を選ぶのもこの商売の醍醐味なんだ。恵子ちゃんが探していそうな本を探している自分が自分で微笑ましく思えたりもしてね…」

