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第58章 梨果と美幸のCM契約

コンコンコン

ドアがノックされた。

「どうぞ。」

広報部長が対応する。

「失礼いたします。」

入室してきたのは若い女性だった。この塾の社員だろうか。

「社長がお二方をお呼びなのですがお話はお済みでしょうか。」

彼女は社長秘書とのことだ。

「たった今よいお返事をいただけたところです。」

広報部長はそう応えると少女たちに向き直りこう告げた。

「お二方、こちらの秘書がご案内しますので社長室までお願いします。」

「はい。」

「はぁーい。」

私と真田氏も同行しようと立ち上がった。

「ああ、社長はお二方だけに面談を望んでおりますので、保護者の方はこのままこちらでお待ちください。」

秘書に咎められた。
梨果と美幸は彼女に連れられ出て行った。