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第60章 特別な日の始まり

「梨果さんは元気にやってます。家事も手伝ってくれて学業とピアノのレッスンも両立しています。友達もたくさん遊びに来て賑やかにやっていますよ。」

レイプ未遂を犯し、裁判所に梨果との接触を半年間禁じられた父親に娘の近況を話した。

「そうですか。あの子は私たち夫婦とは違って賢くて気が利いて優しい子なのです。」

「確かに賢すぎて私もつい中学生という事を忘れて会話していたりします。頭の回転が早くてついていけません。」

「……どうか娘をよろしくお願いします。」

「……」


「はいおまち、小山田さん今日最後のビールですよ。」

「ありがとう大西くん。」

講師が私のグラスにビールをついでくれた。この後自分の娘の純潔を奪う男にだ……

複雑な気分になった。


食事を終え、酔ってうとうとしている講師の伝票をそっと取り２人分の会計を済ませ店を後にした。