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臨時ヌードモデル~梨果14歳の一年~
第70章 一泊温泉旅行①
乗り換え駅で下車する。お忍びの頃梨果とよく待ち合わせたオブジェの前に来た。

「ここ……そんなに前じゃないのに懐かしいね。」

そう言いオブジェを見上げる梨果。

「あの頃に戻りたい?」

「……ううん。今が幸せ。」

腕を組んできた。


「お待たせー」

奏音がやってきた。その後ろに隠れるようについて来る小さな生き物は美月だ。

「奏音さんに美月さん、おはよう。」

「おはようございます。おじさま。」

「美月さんはなんでそんな厚着なの?ピグモンみたいだよ?」

「なに?ピグモンって。」

「あ、えーと……いや。」

「梨果、ピグモンってなに?」

「え?私に聞かれても知らないよ。」

「奏音、ピグモンってなに?」

「さあ……ポケモンの仲間じゃない?」

「友也くん、ピグモンってポケモンなの?」

「うーん聞いたことないな。父さんなに?ピグモンって。」

(ジェネレーションギャップ!!)

「……えーと、か可愛い生き物のことだよ。」

「わーい、おじちゃんに可愛いって言われたー」

(いやそうじゃなくて、あのね……)

もう怪獣の事だとは言えなかった。

「梨果ー!何でおじちゃんと腕組んでるの?おじちゃんは美月が可愛いって言ってくれてるんだよ。」

美月が梨果とは逆側の腕にしがみついてきた。

「……よし、出発しよう。あの3人は放っておいていこ、奏音。」

「ちょ、友也、奏音さんも待って、美月さん歩きづらいからぶら下がらないで……」

「美月!離しなさい、荷物は?自分で持って!」

朝っぱらからまたまた梨果と美月が小競り合いを始めていた。
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