この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
臨時ヌードモデル~梨果14歳の一年~
第83章 父親との再会

「お母さんの様子は?」
事件で精神を病んで遠い実家に戻って療養中だと聞いている。
「先月会いに行ってきたよ。」
「そうなんだ……」
「なんとか梨果への誤解は解けたようで良かったよ。」
母親は梨果が父親を誘惑したと誤解していたのだ。
「そっか……戻っては来ないの?」
「残念ながら……まだ私は許されないらしい。ケダモノ呼ばわりされたよ。ぐうの音も出なかった。」
「……」
「梨果は……」
「えっ?」
「……って私が言えた事じゃないか。」
恐らく家に戻って来ないかと言いたかったのだろう。私としても複雑な気分だ。
そもそも児童保護施設から行き場の無い梨果の身元を引き受けてこの家に住まわせた。しかし保護をする立場の私がその子供に手を出してしまっているという事実は我ながら何とも極悪非道ではある。
「それでは私はこれで失礼いたします。……梨果、体には気をつけるんだよ。何か困ったことがあったら何でも言っておくれ。」
「……うん。」
私は講師を玄関まで見送る。
「先生、絵画教室に関して富山さんや真田さんと少し考えてみたんです。それで梨果さんにも協力してもらうのですが……」
「はい。真田さんから話は伺っております。皆さんの知恵におすがりいたします。どうかよろしくお願いします。」
「わかりました。」
講師は去って行った。
事件で精神を病んで遠い実家に戻って療養中だと聞いている。
「先月会いに行ってきたよ。」
「そうなんだ……」
「なんとか梨果への誤解は解けたようで良かったよ。」
母親は梨果が父親を誘惑したと誤解していたのだ。
「そっか……戻っては来ないの?」
「残念ながら……まだ私は許されないらしい。ケダモノ呼ばわりされたよ。ぐうの音も出なかった。」
「……」
「梨果は……」
「えっ?」
「……って私が言えた事じゃないか。」
恐らく家に戻って来ないかと言いたかったのだろう。私としても複雑な気分だ。
そもそも児童保護施設から行き場の無い梨果の身元を引き受けてこの家に住まわせた。しかし保護をする立場の私がその子供に手を出してしまっているという事実は我ながら何とも極悪非道ではある。
「それでは私はこれで失礼いたします。……梨果、体には気をつけるんだよ。何か困ったことがあったら何でも言っておくれ。」
「……うん。」
私は講師を玄関まで見送る。
「先生、絵画教室に関して富山さんや真田さんと少し考えてみたんです。それで梨果さんにも協力してもらうのですが……」
「はい。真田さんから話は伺っております。皆さんの知恵におすがりいたします。どうかよろしくお願いします。」
「わかりました。」
講師は去って行った。

