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臨時ヌードモデル~梨果14歳の一年~
第14章 梨果とデートで悪戯
梨果が勧めた店はイタリアンレストランというよりはパスタ専門店。値段が手頃だが味もなかなか良かった。
昼だが白ワインをボトルでいただいてしまった。

「なにそれ美味しそう。私にも飲ませて。」

「だめだめ。」

「ちぇー」

服装と言葉遣いがいまいちチグハグだ。最初は敬語混じりだった記憶があるが、今は全くなくなった。

「はいはい、お子ちゃまにはソフトドリンクね。」

「ぷぅ~」

この顔が見たくて意地悪してしまう。

「あのね、お父さんがね、また裸婦クロッキー会でモデルをやれって言ってきたの。」

「えっ?!なんでまた。」

「私の勘なんだけど……田村さんと川瀬さんの差し金だと思う。ちょっと聞いたんだけど田村さんはお父さんに融資?とかしてたらしいの。だから逆らえないんじゃないかなって。だからこの間も私への無茶な指示を止めることができなかったんだよ。合点がいったよ。」

「なるほど、確かにあの2人は教室で発言力があるからね。それでお父さんにはなんて答えたの?」

「もちろん即答で断ったよ。」

「先生はそれで納得したの?」

「それがもういっこ提案してきたの。お父さんの次の作品のヌードモデルをまたやってくれって言われた。」

「いずれにしてもヌードね……」

「ね……でもその時はウチのアトリエで他人は誰もいれないって。」

「うーん……その提案にはどう答えたの?」

「考えとくって言った。」

「はは、考えるんだ。」

「おじさんに意見を聞こうと思って。」

「梨果さんにメリット無いよね?断れるなら断った方がいい。」

「う~ん。ちょっと気になる事があるんだよね。」

「な、なるほど……何となく何考えているのかわかった。」

「さっすがおじさん。きっと正解。」

「クロッキー会の時のお父さんの“反応”はかなり印象に残ってるからね。」

「やっぱ気付いた?」

(そりゃねえ……)
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