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なりすました姦辱
第3章 報復されたハーフモデル
 Xを見ると、既に他の路線は阿鼻叫喚のようだったが、比較的空いていた半蔵門線も、都内に近づくに連れて混んで来た。錦糸町に着くと千葉方面からの通勤客がどっと乗ってきたものの、手前駅から乗っている保彦は何とか普通に立っていられる車内の中ほどにいて、スマホを見られるだけのスペースを確保できていた。

(……愛梨?)

 不意に、鼻先に甘い香りが漂ってきた。
 愛梨がよく身に着けているものと、同じ香水だ。

 画面から足元へと目を落とすと、自分の革靴の隣に光沢ある蛇柄のミュールが見えた。その上にはライトブルーのデニム生地がひたすら続き、ようやくウエストが現れるが、背丈は土橋と同じか、やや低いくらいにもかかわらず、腰の高さは上だった。そしてその直上には、瑞々しい小麦色の肌。いわゆる「腹チラコーデ」というやつだが、ウエストラインに肉が乗っているはずもなく、出すべくして出してやるという自信に満ち溢れていた。ラメ入りのダークグレーのトップスは長袖のモックネックながら、大半がシースルーで肩や腕を透けさせている。そんなスラリとした立ち姿に、横顔だけではあるが、悪くない顔立ちをしていそうだった。

 だが、かなり明るめのバレイヤージュのストレートヘアが、男の目を惹かん露出多めのスタイル、小麦色の肌と相俟って、

(……なんか、見てくれはよさげだけど、軽薄そうな黒ギャルだな)

 という印象は否めなかった。

 錦糸町を出発して少し過ぎた時、背後を強引に進んできて、並びに割って入ってきた奴がいた。おそらくコイツだったのだろう。いかにも自分優先で、他人の迷惑を省みない行動は、このいでたちの女と容易に結びついた。こんなギャル、身に纏わせている香りは同じでも、愛梨とは比べるべくもない。

(愛梨……)

 躾のなっていなさそうなギャルのことは早々に関心を失い、吊革につかまり直してXの愛梨のプロフィールページを眺めた。

 魂が入れ替わってから何日も経った。

 土橋が、自分に成り代わることを早々に決めているなら、もう……、愛梨は偽物の恋人に体を許してしまっているだろう。愛梨を責めることはできない。しかし自分の知らないところで、どんなことをさせられ、どんなことをされているのだろうと思うと、この上もなく狂おしくなる。
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