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なりすました姦辱
第3章 報復されたハーフモデル
 汐里が途中で茶々を入れても、涼子は自身の発言の一言々々に腰をくねらせながら、真璃沙にも嫌でもわかる卑猥な語用で、最後まで言い聞かせた。今日の涼子は、髪を解いたことによる欲情に加え、対立する上司の娘を貶める妖しい高揚感にも、肉欲を支配されてしまっているようだった。

 スカートに手を突っ込まれ、まさに涼子が伝えた場所に土橋の指先が当たっている真璃沙は、当然のことながらに凍りついた。

 ホームから車まで歩くとき、背後で二人は綻ばしく話をしていた。
 階段を上る途中、涼子は、気づいたのだ。

 痴漢犯を連行するのに、確保対象たる土橋と、取り締まった側の汐里、そして自分も、まるで普通の乗客のように、それぞれのICカードを使って改札を通過するなんてあり得ない。だから、真璃沙の注意を逸らさせようと、咄嗟に会話を弾ませたのだろう。選んだ話題が嵌ったのか、背後から聞こえる真璃沙の声は弾んでいた。涼子に、懐きそうになっている、あるいは、懐いてしまっているようだった。

 その涼子に残酷な事実を突きつけられては、真璃沙の足元に淵の迫る絶望は、より深いものになったにちがいない。この好機を逃すはずもなく、弄っていた手を更に奥へと捻じ込んで前布の縁をつかむと、一気に太ももの中腹までショーツを剥ぎ下ろした。

「うっ……!! ちょ……」

 脚をするすると滑らせていき、最後の厳ついサンダルにサイドストリングが引っかかって邪魔をされるが、何とか両足から抜き取った。

 手元でショーツのクロッチ部分を裏返し、

「んー、でも全然濡れてないねぇ。こんなんでセックスできるのかな?」
「くっ……、キモ……、み、見てんじゃねぇって!」
「縛られてイジクられてんのに濡らすなんて、どっかのインランババアくらいですからね」

 またもや後ろに向かって投げかけられる汐里の嘲弄に、涼子が紅潮して運転席の背中を恨めしげに睨んだ。ゴングを鳴らしたら、この二人がどうやり合うのか観戦するのも一興だったが、牝門を塞ぐ布を剝ぎ取られた真璃沙を前にした土橋が、ズボンの中で激しく嘶いていた。まずは、真璃沙を餓欲の贄とするほうが先決だ。
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