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なりすました姦辱
第3章 報復されたハーフモデル
 股ぐらをしゃぶりながら伝えられた土橋の揶揄は、真璃沙には黙認のように聞こえ、着衣を挟んでいるとはいえ真下にはこの男の顔面があるというのに、とうとう下肢の最奥から羞恥の汁が垂れこぼれた。知らず知らずのうちに腰を軽く前後させてしまい、柔丘を顔の凹凸へ軽く擦り付けるだけで、次々と果蜜を漏らしていってしまう。

 睫毛に暈やける視界で壁にかかった時計を見ると、もう、用を足したあとミネラルウォーターの購入をしているには、不自然と思われてもおかしくない時間が経っていた。

「も、時間……、ヤバい。お願い、バッ、バレ……、バレるっ……」

 淫蕩しそうになる下肢を何とか律して訴えると、土橋は呆気なく下腹から顔を離し、真璃沙の前に立ち上がった。

 いつのまにかスーツの前が開けられ、あの凶悪な肉の柱が突き出ている──

(うわっ……!)

 驚きの声をあげる間もなく、プシュッと、尖端の小孔からしぶきが散り、腹肌へと広く振りかけられた。

 膚面を舐め落ちてくる垂滴の感触に震えていると、

「なら戻れよ。バカギャル奴隷がちゃんと自分の立場を思い出せるように、待っておいてやる。次の休憩でまた、ヤラれに来い」
「う……、あ……」
「さっさと行け。早くしないと先生が様子を見に来るぞ」

 そう冷たく言い放たれ、我に返った真璃沙は廊下へと駆け出した。

「ほーい、おかえりー。よーし、もうそのままで始めちゃおー」

 トレーナーは遅くに戻ってきた真璃沙を叱責することなく、床の補助線を指さした。ヒールに履き直し、レッスンが再開される。

「はい、腰上下させない! 鏡で自分をちゃんと見て、姿勢を意識して!」

 鏡の向こうから、女が迫ってくる。

 あの日、痴漢に遭ったなんていう連絡は、事務所にもスタジオにも入ってはいなかった。無断欠席を、事務所のチーフ・マネージャーからは烈火のごとく叱られたが、翌日彼女とともにスタジオを訪れ陳謝した際、トレーナーは、「ま、キツさがわかる頃だったから、危ないかな、とは思ってた。一回だけは、許してあげる。一回だけだよ?」と、引き続きレッスンを引き受けてくれ、しかも逆に、まだ怒りの収まっていなかったチーフ・マネージャーをも宥めてくれたのだった。
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