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なりすました姦辱
第4章 隔絶された恋人
 奴隷が増えるにつれて、一番、「雑」に扱われている気がしてならない。

 最も長く仕え、最も忠誠を捧げてきたのは誰か、ということも忘れられて──

「全員揃ったな。早速始めるか」
 カウチソファに囲まれた中央で土橋が仁王立ちになって言うと、汐里を含む三人とも、状況的に他にはありえない期待で息を呑んだ。「けど、今日は一人ずつだ。二人で愛し合ってる間は、あとの二人は邪魔をするな。わかったな」

 ……愛し合う?
 今日の痴宴は、なんだか雰囲気が違う。

 いつもは三人で組んず解れつ奪い合っているが、最近、土橋の反応は淡白である。ムードも淫靡感もない騒がしさに、嫌気が差しているのかもしれない。定められたこのルールは、もっと一人の女をこれでもかというほど貪りたい、土橋ならではの、赫灼けるほどの淫欲の表れなのではないだろうか。

 まだ、奴隷が一人だった頃のように……。

「で、誰からだ?」
「私です」

 土橋の問いかけに、汐里はいち早く立ち上がることができた。

「勝手に決めないで」
「それな。汐里さんって、いつもワガママすぎん?」

 奴隷内では早い者勝ちという掟はないので、当然、残りの二人は不平をたらしたが、いつもの汐里なら巻き舌で怒号を発するところを、吊り眉の間を狭めるだけに留め、

「……いいですか?」

 と、土橋に裁可を伺った。

「そうだな。汐里がいい」
「……っ!」

 唐突だった。
 土橋の答えを聞いた瞬間、下腹が芯から甘痛く滲みた。

「あ、あのっ……、今の、もう一回……、言ってください……」
「汐里がいい?」
「あうんっ……!!」

 あともう一回言ってもらえれば、絶頂できるかもしれなかった。けれどもこんなにも嬉しい言葉を言ってくれた土橋に一刻も早く報恩したく、駆け寄った汐里は両手を肩に置いて身を擦り寄らせた。腰に手が回されると、バスローブの向こう側で、愛しい肉茎が力強く漲っているのが如実に伝わってくる。その脈動を感じているだけでもまた、絶頂できそうだ。

「泣いてるのか?」
「え……。あ……」

 すぐそばから土橋に囁かれ、顔でも熱い雫が頬から顎へと落ちていることに気づいた。男に対して効果的なタイミングで涙を流すことはできたが、必ずしも流さなくてもいい場面で涙が溢れたのは、久しぶりだった。
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