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なりすました姦辱
第4章 隔絶された恋人

そうはぐらかされても、須賀もれっきとした社会人であるから、訴状が弁護士を通じて裁判所に提出され、受理されたのちに送達されてくることくらいは知っていよう。それより先に原告が被告に連絡をし、提訴を予告をしてくる意味は、充分に想像できるはずだ。
だから、
「い、いくらなんですか?」
「何がですか?」
「トボケないでくださいよっ。こうやって俺に話をしにきたってことは、示談金ってことでしょう」
「いや、そんなこと、俺は言ってませんよ」
「さっき金に困ってるって言ったじゃないですかっ!」
また須賀は声を荒げてしまい、周囲を気にする羽目になっている。
須賀と会うことになったのは、涼子と真璃沙のおかげ──いや、二人のせいだった。
或る夜の痴宴の小休止、美容のために相も変わらず摂取しているルイボスティーのせいで尿意の近い汐里が、面白がってペットボトルを差し出してくる真璃沙を罵声で振り切って、トイレに入っていった時だった。
「あ、そーだ」
真璃沙がスマホを取り出し、長いネイルなのに器用に操作しながら、「こないだ撮影の移動中に、汐里さん見たんだ。こっちは日曜に働いてんのにさー、何か、デート中で腕組んじゃって、ブリブリーな感じで笑ってて、ムカついたから激写してやったわ。……でもなー、見てみ? なんか、めっちゃフツメンすぎてガッカリ。汐里さんなら石油王くらいと付き合えよ、って」
「あら、でもこれ……」
真璃沙が差し出す画面を覗きこんだ涼子が、恋人の名を口にした。土橋の家ですら、排尿が便器を叩く音を洗浄で消していた汐里には、こちらの会話は聞こえるはずもなかった。
「……何してんの」
「あ、汐里さーん、ほら、こ……、うひっ!」
戻ってきた汐里にスマホの画面を見せようとした盗撮犯を、口ではなく狭い肉洞へ指を捻じ込んで黙らせた。すぐ隣にあった豊かなバストの尖端も反対側の手で抓り、うっとりとした表情で汐里の上司も黙秘に従わせたのだった。
おそらくは、これまで彼の前では地味で陰気だったのだろう土橋が、すらすらと強気に詰めてきているものだから、須賀は完全に威圧されていた。
「いや、金なんかじゃなくてですね、ちょっと見ていただきたいものがあるんですよ」
そう言って、動画の始まるスマホを差し出す。
だから、
「い、いくらなんですか?」
「何がですか?」
「トボケないでくださいよっ。こうやって俺に話をしにきたってことは、示談金ってことでしょう」
「いや、そんなこと、俺は言ってませんよ」
「さっき金に困ってるって言ったじゃないですかっ!」
また須賀は声を荒げてしまい、周囲を気にする羽目になっている。
須賀と会うことになったのは、涼子と真璃沙のおかげ──いや、二人のせいだった。
或る夜の痴宴の小休止、美容のために相も変わらず摂取しているルイボスティーのせいで尿意の近い汐里が、面白がってペットボトルを差し出してくる真璃沙を罵声で振り切って、トイレに入っていった時だった。
「あ、そーだ」
真璃沙がスマホを取り出し、長いネイルなのに器用に操作しながら、「こないだ撮影の移動中に、汐里さん見たんだ。こっちは日曜に働いてんのにさー、何か、デート中で腕組んじゃって、ブリブリーな感じで笑ってて、ムカついたから激写してやったわ。……でもなー、見てみ? なんか、めっちゃフツメンすぎてガッカリ。汐里さんなら石油王くらいと付き合えよ、って」
「あら、でもこれ……」
真璃沙が差し出す画面を覗きこんだ涼子が、恋人の名を口にした。土橋の家ですら、排尿が便器を叩く音を洗浄で消していた汐里には、こちらの会話は聞こえるはずもなかった。
「……何してんの」
「あ、汐里さーん、ほら、こ……、うひっ!」
戻ってきた汐里にスマホの画面を見せようとした盗撮犯を、口ではなく狭い肉洞へ指を捻じ込んで黙らせた。すぐ隣にあった豊かなバストの尖端も反対側の手で抓り、うっとりとした表情で汐里の上司も黙秘に従わせたのだった。
おそらくは、これまで彼の前では地味で陰気だったのだろう土橋が、すらすらと強気に詰めてきているものだから、須賀は完全に威圧されていた。
「いや、金なんかじゃなくてですね、ちょっと見ていただきたいものがあるんですよ」
そう言って、動画の始まるスマホを差し出す。

