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なりすました姦辱
第4章 隔絶された恋人
「はい。……あの、その、つまり、そういうご意向と理解しましたがよろしいでしょうか?」
「あの、とか、その、とかじゃわからないな。お前らしくもない」

 土橋は苦笑いをして、ふんぞり返ったまま腰へと手を伸ばしてきた。ネットリと摩すられるだけでくねつき、居姿を崩してしまいそうになるが、まだ話は終わっていない、懸命に堪える。

「いえ、失礼しました。つまり……その……」
「やめたのか?」
「……はい。ご連絡をいただいてから、充分、考えまして、……み、三日ほど前に」
「で、どれくらいかかるものなんだ?」
「一般的には、およそ三か月以内には、安定するそうです」
「なんだ、そんなにかかるのか」

 土橋が失望したように聞こえたので、

「いいえっ、ですが、あのっ……こ、個人差はあるということですので数日で、その……、そうなる人もいると」
「ねー、また、あのーとか、そのーとかになってるよ。何の話?」
「──うるさいわよっ!! 黙りなさい!!」

 不興を表するにも冷淡が常だった涼子が、突如ヒステリックに叫んだものだから、真璃沙は肩を跳ねさせて背を引いた。

 軽く咳払いをし、

「……土橋さんと大切なお話中だから、邪魔しないで。最初に土橋さんに言われたでしょう?」
「んだよ……、いま、雑談コーナーじゃないの? あれはエッチ中の話でしょ」
「なら……」
 腰にあった土橋の手を取り、胸乳へと当てた。「……始まったわ。静かにしていて」

 真璃沙は舌打ちをして、「はいはい、オバサンがまた、横取った」と毒を吐いたが、先ほどの涼子の剣幕が尾を引いているのか、腕組みをしてそっぽを向くのみだった。




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