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なりすました姦辱
第4章 隔絶された恋人
 その場所へいとけない視線をひしひしと感じているのに、淫らな咲姿を披露し続けている自分に胸が詰まり、襞路がひとりでに強く痙攣して絶頂が始まってしまった。焦った涼子は、達してしまっていることを教えてやろうと口を開いたが、花弁の狭間に尖端が当たった。もはや余計なことを口走らず、純粋に生姦を味わおうと思い直したところで、ついに、珠玉の種を携えていよう肉の棒が注入路に挿し通されてきた。

「……ああっ!!」

 反射的に声が出たが、今日こそ元夫の祟りを忘れ、牝内が至福の喜悦で躍動すると予感していたのに、膣壁は外へ外へ異物を排除しようと、頻りに蠕動し始めた。


   *   *   *


 ──アレ、が現れたのは、煙草が切れたので買いに行こうと、土橋の体をアパートの外へと出したところだった。

「おっ、おお、おいっ……!」

 突然、声を掛けられたほうを向くと、パーカーとチノパン姿の若い男が立っていた。たしか、大阪の通天閣にこんなのがいたような気がするが、もとは色白だろう顔を真っ赤に上気させて、痛がっているのだろうか……いや、怒っているのだ、紛らわしい表情でこちらを見ていた。

「俺?」
「そ、そうだっ……。お、お前は、りょ、涼子さんの、何だっ!」
「……。君は?」

 初めて、奴隷たちとのコミュニティへ外部から介入してこようとする奴が現れたから、警戒レベルを上げて問うと、

「ぼっ、ぼくは、りょ、涼子さん、の、か、家族だ」
「いや、古宮さんの子供さんは、まだ幼さいと聞いてるよ」
「ちがうっ。ぼ、ぼくは、りょ、涼子さん、の、あ、兄の、こっ、子供だっ」

 つまり甥だということか。そんな持って回った言い方をしなくてもよかろうに、もともと連発を催す質なのだろうが、そう興奮していては聞くほうも大変だった。

「その甥っ子さんが、何の用だい?」
「だか、だから、訊いて、る、じゃないかっ。おま、お前は、りょ、涼子さんの、なな、何だって」
「まあ、少し落ち着いてくれよ」

 腕っぷしも発揮する度胸もなさそうだが、武器を所持している可能性もある。アパートに上げて二人きりなるよりも、と判断し、すぐ近くの児童公園へと連れて行った。人通りまばらな地域ではあるが、戸建てが周囲を囲んでくれているので、何かあれば誰かは気づいてくれそうだし、コイツの逆上も抑止できるだろう。
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