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なりすました姦辱
第4章 隔絶された恋人
 外は夜。市街地から離れた小高い丘に建つこのホテルからは、遠くにいくつかの小さな明かりが見えるのみで、ほとんどが墨色に塗りつぶされて鏡となっていた。しかし薄く透けるカーテン越しでは、自分も、背後の土橋も、ぼんやりとしか映されていない。

「こんなとこ立たせてどうすんの?」
「後ろを向くな。前だけ向いてろ」

 ガラス戸に映っている土橋の影は、背後の少し離れた場所から眺めているだけだった。後腐れの悪そうな奴隷たちを先に放逐し、たった一人選抜した理想の奴隷、モデルとして一本立ちしようとしている、恵まれた肢体を持つギャルJKの後姿を、鑑賞しているのだろうか。

 そんな、宝物を扱うようにしなくてもいい。したいこと、してほしいことを思い切って口にしたのだから、もういきなり、さっきから出し損ねている噴射を、ぶちまけてくれてもいい……ぶちまけてほしい。今なら、浴びせられた瞬間に、絶頂できる気がする。

 だが土橋は、軽くローファーを踏んでスカートの中の焦燥を逃がしていた真璃沙へ、

「よく考えたら、真璃沙を痴漢し損なってるってことに気づいたんだ」
「……は?」
「痴漢だ。ここは電車の中にしよう。モデル上がりの女優が多いのは、イメージプレイが上手いからだろ?」

 そんなことを言い始めた。

 確かに、プロのカメラマンとのスチール撮影でも、衣装と一緒に、どんなイメージで、どんな状況で、どんな人物を演じるのか、細かく指示されることが多かった。「ギャル」とひとくくりにするのではなく、これからデートに行くのか、アルバイトに向かうのか、友達とクラブで騒ぐつもりなのか、現役の学生なのか、それともフリーターか、社会人なのか……などなど。自分自身、雑誌やネットのモデル写真を見る時、そんな風に考えたことはなかったが、あれはおそらく、見る人のためというより、依頼された目的に合った雰囲気を作り出す、撮影現場のためのものなのだろう。

「んー……」
 気乗りしない真璃沙だったが、また、過去に奴隷であった女の誰かの、遠い悲鳴が聞こえた──「わかった、こんな感じ?」

 自分は、選ばれし女であると同時に、奴隷である。
 唯一の。

 奴隷は、支配者の言うとおりにしていれば、凄絶な快楽に浸れることを、よく知っているのだ。
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