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なりすました姦辱
第4章 隔絶された恋人
 そんなことを言ったなら、誰しもが、

「顔? ニャムちゃんって、顔にザーメンかけられてイキたい子なんだね。そんなにキレイな顔してんのに……とんだ変態ギャルだ」

 背後の男と同じことを言うだろう。

 だが心の底から、この顔を、余すところなくドロドロに穢されたかった。
 電車の中だって構わない。穢くて臭い粘液を、うんとかぶって絶頂をしたいのだ。

 カースト最上位の自分が、選ばれたこの自分が、自分のしたい絶頂を望んで何が悪い──

「顔が、いい、んだってば……、かけてよ、はよ……」
「顔にぶちまけたられたら制服も汚れちゃうけど、いいんだね?」
「いい……よごして、いっぱい。くっさいザーメンで……アタシ……ニャムの顔、ドロッドロに……んあっ……あ、も、もうムリッ! ほらイクのきてるっ、はよっ、きてるってっ、ねえっ!!」
「座ってこっち向けっ」

 背後から肩に両手がかけられ、下に力を加えられた。

 しゃがんで反転し、地にヒップを付いた真璃沙は、脚を投げ出したまま上躯を正面に晒した。男が体を跨ぐようにして腰を近づけてくる。小孔から飛び出してくる瞬間を見ようとしたが、先を越されて鼻の根に強烈な一撃を浴び、散った飛沫で睫毛を下げさせられると、捲れてしまっているスカートの中で小尻を地から浮かせそうなほどの絶頂が始まった。続けて幾弾もの粘液が、顔だけではなく上躯全体へと撒き散らされてくる。思い出のブレザーも、カーディガンも、太ももにも飛び散ってきているということはスカートも──履く必要のない下駄を履かせ、選ばれた自分をより輝かせてくれているであろう制服が、汚らしい男汁で満面に穢されている──そう思うと、絶頂の高みは一段と押し上げられた。


   *   *   *


 ──真璃沙も着ていたらしい制服姿の女の子は、スカートの長さも、そこから伸びた脚肌の色も違った。背も彼女ほどはなく、むしろ低いので、人垣の中に立つとエアポケットのようになっている。

 伸びてきた手を触れる寸前でつかみ、何も言わず、青ざめている顔を真摯に見つめて軽く首を横に振った。次の駅で一緒に降り、外へと連れ出す。

 真璃沙について考える時、当然、あの冤罪に思いを馳せざるをえない。
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