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なりすました姦辱
第4章 隔絶された恋人
 ありえない奇跡に感動して、彼女を眺めていただけなのだが、降車後も追跡しようとしたら、混雑に押されて肉棒が当たり、一度擦りつけたら止まらなくなってしまい、車内では射精するわけにはいかないのでギリギリで自制し、ただし奇跡の記念として、麗しいヒップの感触を手に焼きつけることにしたのだ。

 だから自分は痴漢常習者ではない。あくまで惹かれているのは真璃沙であって、今日だって、同じ制服を着ている自校のあの子には全く興味はなく、在学中ついぞ触れることのできなかった真璃沙の制服のスカートの手触りを想像するために、触ろうとしたにすぎない。

 いや、キメえって。

 聞けども聞けども救いようのない自己弁護をされて辟易したが、

「なぜ、あの時私を救けたんですか? そのまま立ち去ってもよかったでしょうに」
「それは……、どうしてでしょう。土橋さんには、私と同じ雰囲気と言うか、ニオイと言うか……、私と同じ価値観を持っていそうだ、と直感したのかもしれません。こうして今日、全てをお話できたのも、そのせいですよ、おそらく」

 一緒にするな、と殴り飛ばしては草野を囚えた意味はないので控え、

「でも、この先どうするつもりなんですか?」
「いや……、もう私は頭がおかしくなりそうですよ。……ああ、北原……、ニャム……」

 もうとっくにアレだろう頭を抱えた変態ゴリラへ向け、諭した。

「草野さん、このままではいつか破滅しますよ。いくら代用を求めたって満たされないでしょうし、電車の中でまた彼女に会えたとしても、やってしまったら終わりです」
「わかってます……。わかってるんですが」
「こうなったら、方法は一つしかないでしょう」
「え……」
「あなたの一方的な思いばかりだから、そうなるんです。あの子にとって、あなたは教師、そしてオトナでしょう? オトナは未熟で無知な若者のために、望んでいることを、最大限後押しし、叶えてやる必要があるんです」


   *   *   *


 ──望み通りに精液をかぶって絶頂した真璃沙は、水をたっぷり含んだスポンジに触れたくらいの感触を期待して、制服の胸元に手を遣った。

 しかし一週間ぶりにしては、上衣に延ばされた粘糸は疎ら、ブラウスも肌に貼り付いてはいなかった。顔を舐める雫も粘度が薄く、鼻奥まで突き刺してくるような激臭も不足している。
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