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なりすました姦辱
第4章 隔絶された恋人
 渡してしまってから、こんなハイレベルの女性がラッパ飲みなどするわけがない、と、自分の野暮さ加減を恥じようとしていたら、汐里は髪を手櫛しながら、扇情的な唇で飲み口を咥え、口端から雫を垂らして半分近くまで飲んでいった。

 草野の剛毛の生いる股間から、肉棒が上を向いていく。

 いかん、この人は須賀さんのものだ。だいたい自分は、教え子と深い愛を交わし、その望みを叶える誓いをしたばかりではないか。

 しかし真璃沙とは意趣の異なる美しさを呈する汐里を前にして、草野の慾心は弁えることができなかった。横顔を見ているだけで、真璃沙にあれだけ放った牡汁が、渦を巻いて尿道の奥へと充填されていく心地がする。

「んっ……、あっ……」

 すると汐里が、間歇的に強い息を吐き始めた。
 背を丸めて俯き、肩を上下させている。

「どっ、どうされましたっ? ご気分が悪いのですかっ?」

 慌てて草野が声をかけると、汐里は一転顔を上げて短い髪を振るい、美しく反らせている睫毛を伏せがちに、飲み口を咥えたよりもずっと悩ましく唇を艶めかせ、潤った息を虚空へと吐き出した。ペットボトルを持っていないほうの手が、バスローブを付け根まで捲って脚線美を露わにし、枕の下へと差し込まれている。

「んっ、アイツ……、んっとに……タ、クソ……。……あ、あんなんじゃ……、い……けるわけないだろっ……、……んんっ……」

 枕と両脚に囲まれた空間から、淫らな粘液の撥ね音が立っている。他人の恋人の自慰を目撃してしまうなんて、道義に悖ることだから即刻目を逸らすべきなのだが、汐里の横顔のあまりの魔性ぶりに、草野はベッドサイドに棒立ちで見守ったまま、剛毛から突き出た肉幹を幾たびも弾ねさせてしまった。

「……オチ×ポ、すっごい勃ってる。あはっ、ガマン汁めっちゃ出てるじゃん。ソレ……挿れる?」
「いっ、いやっ、いけません。こ、恋人でもない男のペニスを、いやっ、それよりもっ、あ、あなたのような美しい方が、そんな淫らな言葉をおっしゃっては……」
「挿れたいの。……私、どうせビッチだから、大丈夫だよ」
「じっ、自分を貶めるようなことを、おっしゃってはいけませんっ。……そっ、それにですね、私は、じょ、女性器での、せ、性行為は、だめ、なのです」
「ゲイ?」
「そうでは、ないのですが……」
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