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第4章 隔絶された恋人

　小竅から派手に潮しぶきが散り、顔面じゅうを温かに濡らされると、草野は口を半開きにしたままで素直に人差し指も汐里の牝祠へと供した。

「そおっ……指、そう、気持ちい……ね、汐里のオ××コ、ほんとドスケベでしょ？　あんっ……私って絶対、ざっ、雑に……扱っちゃ、んんっ、だめな、女だよね？」
「ええ……うっぷ、ええ、そうですとも。あ、あなたのような……め、女神様は……何もかも、ゆっ、おっぷっ……手にしていいはず、なのです……」
「そ、そうだよっ……ああいく、だから、もういくの。……あー、いく、ドスケベマ×コ、イッちゃう……いくいくいく……」

　噴騰する潮を何発も浴びせられながら、汐里の腰の複雑な動きに稚拙なりに追いていっていた二本指が、襞肉に抱きしめられて奥へ奥へと引き込まれると、牝の聖域が最後に強く収縮して痙攣を始めた。達するところを間近に拝覧することができた感動に打ち震える間もなく、潮を飛ばしていた竅孔から、新たに発せられた水流に鼻面を叩かれ、

「うおっ……、おおぉっ……!!」

　草野は緩やかな放物線を描こうとするその源へと眉間を近づけ、液水に顔を洗われる息苦しさに喘ぎながら、シーツへ向けて広く白濁を飛び散らせた。脳髄が痺れるような射精でありながら、直後、いや最中から、脊椎を抜かれるほどの後悔に襲われる。

　まだ、出してはいけなかった。

「おお……、し、汐里さん……汐里、さま……」

　射精したのに、勃起は続いていた。
　まだ出せる。もっと、出したい。出さなければならない。

　この女神のような人なら、きっと許してくれるに違いない。あれだけ誘ってくれた、キラキラとした美しい人は、むしろ本心では、群がってくる小慣れた男たちよりも、自分のように純朴だが、不慣れで冴えない男のほうをこそお好みなのだ。これは愛する人への裏切りではない。愛する人の望みを叶えるためには、避けることのできない儀式なのだ。怯えず、気取らず本心を打ち開ければ、きっと応えてくれるはずだ。

「お、お願い……しますっ！　私の、ペニスに……じょ、女性器を、……いやっ、オマッ、オ××コ……、し、汐里さんのド、ドスケベマ×コにっ、私のチ×ポを挿れさせてくださいっ！」

　獣の姿勢で、怒張で弾け散るほど肉幹を震わせた草野が哀願すると、

「えー、どうしようかな」

　と、汐里は意地悪く笑った。