この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
なりすました姦辱
第2章 制裁されたシングルマザー
 面会交流は拒否できないものの、そもそも、元夫のほうから息子と会いたいという連絡は殆ど無い。彼もまた仕事に忙殺される身ではあるが、とどのつまりは、我が子に会いたいという気持ちが希薄なのである。俊介も父親を恋しがることはないのだが、来年からは小学生、心もだんだんと成長してきて、周囲の子と自分の境遇を比べることで、今とは異なる別の思いが芽生えないとも限らない。そうなった時、進んで俊介を元夫へ会いに行かせる気持ちになれるか、涼子には自信がなかった。

 あの男を夫に持ったことは、人生最大の汚点だった。

 日本で修士を終えてから単身留学し、そこから更にMBAを取得するために入り直した学校で、同じ道を目指す男と知り合った。中には安易に資格を与えて海外の生徒を集めようとする質の低い学校もあったが、涼子は真の実力を養うがため、敢えて取得困難と言われる大学校を選んでいた。同じ理由で彼もその学校を選んでいると知り、異国の地で日本人どうし切磋琢磨し、励まし合っていれば、恋仲へと発展するのは自然なことだった。

 一年早く来ていた彼は先に目的を果たし、帰国して総合研究所に入った。海を挟んだ遠距離恋愛を経て涼子も取得を果たすと、帰国して外資系の調査会社に入った。

 入社直前に籍を入れたその半年後、涼子は妊娠した。

 俊介への愛情には何ら影響しないのだが、あらましだけを取り沙汰するなら、「してしまった」と言えた。

 女性に対する福利厚生の充実を理由に選んだ会社だったが、一年から二年は子供を作らず精進するつもりだった。出産年齢は気になるが、せっかく時間も金もかけて高度な学問を修めたのだから、それをフルに活かし、現場で確固たる地位を築きたい。それからでも子供は遅くはない。結婚前に夫に意思を伝えると、快く承諾してくれた──はずだった。

 だが、或る夜のセックスの際、挿入の段になって、夫は避妊具の装着を渋った。今日は涼子をいつもよりたっぷりと感じたい、という、文字面だけだとわけのわからない理由だったが、その時分、夫はキャリアにおける重要な局面を迎えており、精神的に追い詰められているのを知っていた。耳元で続けられる愛の囁きと、悶々とした声色にも押され、「一度きり」と夫にも自制心にも言い置いて、許してしまったのだった。

 そしてそのたった一度が、実を結んだ。
/267ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ