この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
なりすました姦辱
第2章 制裁されたシングルマザー

そして、ミヨさんによって郁夫の容疑はほぼ確定的となり、改めてゾッとした。
ミヨさんがいなければ俊介もいないのだから、郁夫が家に入ってくることはない。ミヨさんがいる、ということは、洗濯籠に入れてある着用済のものは、郁夫が来た頃には、とっくにミヨさんによって洗濯されてしまっている。
それくらいの論理構造が理解できないわけがないだろうに、それでも、郁夫は脱衣所を漁らずにはいられないのだ。
それほどまでの妄執に、囚われているのだ──
「余計な心配をさせてしまってごめんなさい。あの年頃だから……、たぶん、しかたないのよ。ミヨさんがしっかり洗ってくれてるものだし、ときどき、なんだと思う」
「よろしいのですか?」
「クローゼットに鍵をするわけにもいかないしね。こんなオバサンじゃなくて、もっとちゃんと若い子に興味を持つようになったら……、収まるでしょ」
ミヨさんの心配は晴れないようだったが、涼子がそう言うと引き下がってくれた。その後も事が大きくならないように、家にいるときは見張ってくれているのだろう。ミヨさんには負担をかけてしまって申し訳ないが、なまじ鍵をつけたり、場所を変えたりしたら、更なる問題行動を煽ってしまいかねない。
今、「自分を心配してくれているのか」と見つめてくる郁夫の目つきは、どう考えたって、身内へ向けるものではなかった。
「それは、当たり前でしょう……? 叔母、だもの」
本当に身を案じている叔母ならば、視線に悪寒を感じたりはしない──
甥の眼差しは、年々と油断のならないものになっていた。
ミヨさんがいなければ俊介もいないのだから、郁夫が家に入ってくることはない。ミヨさんがいる、ということは、洗濯籠に入れてある着用済のものは、郁夫が来た頃には、とっくにミヨさんによって洗濯されてしまっている。
それくらいの論理構造が理解できないわけがないだろうに、それでも、郁夫は脱衣所を漁らずにはいられないのだ。
それほどまでの妄執に、囚われているのだ──
「余計な心配をさせてしまってごめんなさい。あの年頃だから……、たぶん、しかたないのよ。ミヨさんがしっかり洗ってくれてるものだし、ときどき、なんだと思う」
「よろしいのですか?」
「クローゼットに鍵をするわけにもいかないしね。こんなオバサンじゃなくて、もっとちゃんと若い子に興味を持つようになったら……、収まるでしょ」
ミヨさんの心配は晴れないようだったが、涼子がそう言うと引き下がってくれた。その後も事が大きくならないように、家にいるときは見張ってくれているのだろう。ミヨさんには負担をかけてしまって申し訳ないが、なまじ鍵をつけたり、場所を変えたりしたら、更なる問題行動を煽ってしまいかねない。
今、「自分を心配してくれているのか」と見つめてくる郁夫の目つきは、どう考えたって、身内へ向けるものではなかった。
「それは、当たり前でしょう……? 叔母、だもの」
本当に身を案じている叔母ならば、視線に悪寒を感じたりはしない──
甥の眼差しは、年々と油断のならないものになっていた。

