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隷婦 狙われた淫らな発情妻・実雅子 ~中出しの快楽に堕ちて~
第11章 すれ違う男たち
トイレから出た佐藤と清水。まさか、女子トイレにあの女性が入ったと知らない二人は、カフェまで小走りに戻った。清水志温が慌てていたのは、女性のこともあるが、開いたままのノートパソコンが心配だったからだ。さすがに、治安はそこまで悪くないカフェの店内。ノートパソコンはスクリーンセーバーになっていて、誰も触った形跡もなかった。しかし、残念なことに、あの女性はいなかった。

「もう、いませんね」

と、嘆き口調の佐藤慎二。

「そうだな。ま、なかなか、そこまでは上手くいかないよ」

と、なだめる清水志温。

    さっきまで、会ったこともなかった後輩なのに。

と、清水。

    就職希望の神戸製鉄の管理職の先輩と、
    まさか、こんなに打ち解けられるなんて

と、佐藤。

不思議なものだ。同じ境遇で、意気投合してしまった10年先輩と後輩の二人。自分たちがいたカウンターテーブルのハイチェアの席を見ると、二人が座っていた席の横には、二人は知らない男が座っていた。それは、重村定勝だった。

重村は、朝から〇ヶ原ゴルフ練習場でゆっくりとスイングを確かめるように練習をしながら、現れるかどうかわからない『村上みかこ』という女性を待ち続けていた。

さすがに1時間以上、60スイングもすると、歳も歳ということもあって疲れ、近くにあるカフェで休むことにした。車で二分ほどの距離。

時間帯もあるのかもしれないが、混んでいる店内。受け取ったコーヒーをカウンターテーブルに置いて、ハイチェアに座った。ハイチェアは座りにくいが、立って飲むわけにもいかない。仕方なく座ると、横にノートパソコンがあった。

    不用心だな。こんなノートパソコンを置いたまま離席するなんて。

重村がコーヒーを口に含みながら考えていると、所有者らしいサラリーマン風の男と、もう一人若い男が戻ってきた。見ると、ノートパソコンの横に空になったカップが置かれていた。その横の席にもノートとボールペンが置かれ、空になったカップが置かれていた。二人は座ると、話し始めた。

    飲み終わったら店を出ればいいのに。

重村は、心の中で悪態をつきながら、二人の話を聞いていた。
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