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第13章 女たちの反応

そして、作戦は家族対応に向かった。

如何にして妻や娘を焚きつけるか。そして、揃って「犯っちゃえ」になるか。可能であれば、協力まで取り付けられれば、作戦の幅が広がる。『みかこ』を堕とし入れるには、男ばかり集まっても、なかなか難しい。女の援護が欲しいというのは本音。

ランチで話し合われたのは、『みかこ』の並外れた豪華な暮らしを、どのように伝えて、妻や娘に反感を持たせるか。そして、協力をどのように取り付けるか。そして、合法な範囲で、どこまでできるか。

関の妻に関しては、不満は『家』で、賃貸暮らしが嫌で、

「庭付き一戸建てに住みたい」

と何度も言っており、少しでもそこに近づくために、フルタイムで働いていることから、

「稼ぎの良い歯科医と結婚して、庭付き一戸建てどころか、高級住宅街の大豪邸に住んで、ポルシェ パナメーラを乗り回し、Louis Vuittonのカプシーヌを持ってカフェでコーヒータイムを楽しむ専業主婦」

という『みかこ』の現状を、三愛ホームの既オーナーの新藤さんの奥さんから聞いたと伝えることにした。

反町の妻に関しては、老後は贅沢な暮らしを望んでおり、

「老後の資金はいくらあっても困らない。稼ぎのいい男と結婚したかった」

が、口癖であることから、前回、反町が言ったように、

「ポルシェ パナメーラに乗って、あの高級住宅地のあの豪邸に住む30歳前後の人妻。夫は歯科医院を開業して大成功。年収1億くらいで、Louis Vuittonのカプシーヌを持ち歩いて、コーヒータイムを楽しむ専業主婦がいる」

という『みかこ』の現状を、資産運用の取引先で聞いたとして伝えることにした。

重村の場合は、妻もだが、娘の方が『みかこ』に年齢も近く、前回も重村が話したように、婿の稼ぎが芳しくない。小遣いをあてにして里帰りしている状況であるだけに、

「年収1億くらいという稼ぎのいい歯科医師と結婚して、高級住宅街の豪邸に住み、ポルシェ パナメーラに乗って、Louis Vuittonのカプシーヌを持ち歩いて、贅沢三昧をしている専業主婦がいる」

という『みかこ』の現状を、不動産売買仲介の取引先から聞いたとして伝えることにした。