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わたしの昼下がり
第4章 訪ねてきた男(2)
 そう言うと△井はドアを薄く開けて出て行きました。ドアが音もなく閉められて、夫がある身のわたしが、今日、新たな秘密を抱えたことを念押しするように言い残して。

 わたしは夫以外の男根を咥え込んでまだうずうずと疼く火照った秘部から、夫以外の男が放った名残りのぬめりをティッシュペーパーで拭います。何回拭っても後からじわじわとぬめりが垂れ出てきて、わたしはティッシュペーパーを何枚も使いました。

 (本当に…来て…くれるのかしら…)

 久しぶりにセックスの悦びを味わってしまったわたしは、不安な気持ちにとらわれました。△井にとっては、わたしの『ご都合』が悪ければどこかほかの家を訪ねればいいだけなのでしょうから。壁に掛かるカレンダーを眺めます。特になんの予定もありません。

 いえ、カレンダーを眺めて考えていたのは予定の有り無しよりも、わたしのからだのバイオリズム…。△井が『膣内《なか》で射精《だ》させてもらえるとは思ってませんでしたよ…』と言っていたのを思いながら。

 △井が出て行ってから1時間くらいしてまず下の娘が帰ってきました。△井は2時間ほど家にいたことになります。

 「ママ、ただいま。おやつちょうだい」
 「手をよく洗ってからね…」

 わたしは冷蔵庫を開けてゼリーを取り出しました。屈んだときにわたしのからだの中から△井が放った名残りが滲み出てくるのを感じました。

 しばらくして上の娘も帰ってきました。

 「あ、おやつ、ゼリーなんだ。わたしも食べたい。…おかあさん、どうしたの?」
 「えっ?」
 「風邪ひいたの? なんだか顔が赤いよ」

 一瞬、息が詰まりましたが、何とか言葉を返しました。

 「大丈夫よ。心配してくれてありがとね」

 わたしはどうにか母の顔をつくって応えながら心の中で思いました。

 (風邪ひいたかもしれないわ…風邪くらいで済むかしら…なかなか治らないかも…)
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