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わたしの昼下がり
第5章 募る想い
 △井が次に来ると言ったのは「二週間後」でした。わたしは悶々として日々を過ごしました。お腹の下の方がずっと疼いたままでした。本当なら、夫以外の男とそういうことになったことに『悶々』としなければいけないのでしょうが…。異物感とでも言うのでしょうか。お腹の中に何かを埋め込まれたんじゃないか…って思うくらいです。その感覚が頭を離れないのです。

 ゴミを出す日の井戸端会議も、あれから二、三回ありましたが、その都度わたしはなんだか上の空でいます。ゴミさえ出してしまったら早く部屋に戻って△井との余韻に浸りたいのですけど、妙に勘繰られるのもいやなので仕方なく付き合っています。ゴミを出すだけならお化粧もいちいちしないで済むのですけど。

 セールスマンの話題にでもなるのなら、まだ、聞き耳も立てていたでしょうけど、奥さま連中の関心は他のことに移ってしまったようで、いつものようにどうでもいい話が続いています。わたしだけがあの『セールスマン』のことを引きずって、ゴミ出し前のお化粧をしています。

 前にも言いましたが、夫では満たされたことがない奥までいっぱいに満たされて、身体が驚いてしまったのでしょうか。まだ慣れていないとでも言うか…。『慣れていない』などと言ってしまいましたね…。

 とにかく、久しぶりに男のそれを迎え入れたのです。いっぱいに満たされた感覚だけでなく、△井は全てにおいて、そう、丁寧でした。わたしが望んでいることをちゃんとしてくれました。短すぎず、長過ぎず。速過ぎず、遅過ぎず。しつこくもなく、だからといって物足りなくもなく。あくまでも夫との比較なのですが。くすぶるばかりで火が付くことがなかった薪にめらめらと炎があがり炭になるまで燃やされつくしたような気分だったことは間違いなかったのです。

 鍵と鍵穴ではありませんが、体の相性もいいと思いました。少なくともわたしにとっては…ですけど。夫よりもよかったのは当然として…ああ、「当然」などと言ってしまいましたけど…。そして、結婚前に交わっていた職場の上司よりもいいと思いました。
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