この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
わたしの昼下がり
第4章 開く
 「すごい雨ですね」

 雨の降りは激しくなっているようで△井の紺色のスーツは濡れていました。

 「こんな日はすぐ下まで車で乗り付けたくなりましたが、そうもいきませんからね。この前と同じ、団地の裏手に停めて歩いてきましたがすっかり濡れてしまいました」

 △井が傘を玄関の隅に立てかけました。

 「靴は靴箱に入りますか? 念には念をということで」

 わたしは△井が脱いだ靴を靴箱に仕舞いました。△井は自分の家のように上がり込むとスーツを脱ぎます。わたしはスーツを受け取るとハンガーに掛けました。夫にも滅多にしたことのないような妻のような振る舞いをしている自分に気持ちが高まりました。

 「ちょっと一服させてもらいますかね」

 △井がハンガーのスーツの内ポケットからタバコとライターを取り出してわたしに見せます。

 「タバコ、この銘柄でしたよね」

 夫が吸っている銘柄のタバコでした。△井はたばこに火を付けます。たばこを咥えながらネクタイを外してハンガーのスーツの上に掛けます。

 「誰かに会いましたか?」

 たばこをふかしている△井に灰皿を差し出しながら、わたしはおそるおそる訊いてみました。

 「団地の中に入って何人かすれ違いましたがね。この雨ですからお互い傘も差していてどこの誰かも分かりません。こんな日は団地を歩いていても目立ちませんから、浮気まんこ日和…ですよ」

 (浮気まんこ…)

 下卑た物言いなのに、わたしの下半身はギュっとなりました。そんな反応を見透かしたかのように、△井が灰皿でたばこをもみ消すとわたしを抱き寄せて唇を重ねてきました。

 「欲しかったですか? 欲しかったですよね。…したかったでしょ? おまんこ…」

 わたしはからだから力が抜けてしまったようになりながら、唇を半開きにしたまま△井の舌を受け容れていました。 

 「この前はね、奥さんのところにお邪魔する前に、下の家にお邪魔しちゃいましてね…『□田さん』だったかな」

 次の日の井戸端会議で□田さんが話していたとおりでした。

 「話し好きな奥さんとお見受けしましたのでね。今日、万一、鉢合わせしたら捕まっちゃうんじゃないかと思って。連ドラをやってるうちなら大丈夫だろうと思って、ちょっと早めにお邪魔しちゃいました」
/17ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ