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わたしの昼下がり
第25章 不意にできた時間(1)1日目
 朝早く起きて、娘たちを実家に送り、団地に戻ってきたのは夜の九時頃でした。夫はまだ会社から帰って来ていませんでした。

 終バスで夫は帰ってきました。

 「おかえりなさい、食事は?」
 「済ませてきた。ご両親、お元気だったか?」
 「お陰様で。あなたによろしく、って」
 「せっかく戻ってもらっておいて悪いんだけどな、明日から出張だ」
 「出張?」
 「二泊…いや三泊になるかもしれない。用意してくれるか?」
 「はい…」

 とりいそぎ、着替えを何組かカバンに詰めます。

 「こんなことになるってわかっていたら、お前も泊ってきたらよかったのにな。明日、改めて行ってくるか?」
 「どうしましょう。今日はもう遅いから明日にでも電話してみます」
 「明日は早く出る。出張前に会社で書類を作らないといけないんでな」

 そう言うと、夫はお風呂に行きました。

 (こんなことがあるなんて…)

 わたしは期せずして生まれた時間をどう過ごすか考えていました。

 翌朝、夫は旅行鞄を抱えて慌ただしく家を出て行きました。早い時間ですが、実家の両親はもう起きているはずです。でも、わたしは電話を掛けることはありませんでした。わたしが受話器を持ったのは、△井の会社が始まる時間になってから…。

 『はい、〇〇商事営業部でございます』

 △井の名刺の番号に電話を掛けると、若い女の人の声がしました。

 『あの、△井さんをお願いします…』
 『△井でございますね。少々お待ちくださいませ…。あ、おりましたので代わります。△井さん、電話…』

 まだ、外回りには出かけていなかったようです。

 『はい、△井でございます。いつもお世話になっております』

 歯切れのいい△井の声が聞こえました。声の調子はいつもの印象とは違って、何と言うか、よそ行きのような声に思えました。

 『あ、あの…〇〇です…』

 一瞬、間が空きました。

 『いつもありがとうございます。こちらからお電話いたしますので、おそれいりますが、10分ほど待ちいただいてよろしいでしょうか?』
 『はい…』
 『ありがとうございます! では、10分ほどお時間頂きまして、こちらからお電話いたします! 失礼いたします』

 そう言って、電話が切れました。わたしは受話器を置いて高鳴る胸を抑えました。
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