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愛の笛
第13章 エピローグ
「局長…この書類に捺印の上、ご了承いただきたいと存じます」
身重の葉子が大きなお腹を抱えながら
二通の届け書類を外務省の配属部署の局長に用紙を差し出した。
「まさか君がどこの誰ともわからない風来坊と入籍して出産を間近に控えるなんてね…」
せっかく葉子が自分の部署に配属されて、
新人の頃から性奴隷として調教してきて、これからも夢のようなセックスライフを続けようかと思案していたのに、突然に「私、ある男性と入籍しましたから」と打ち明けて来たときには天と地がひっくり返りそうになるほどに驚いた。
聞けば彼女の心を射止めた男というのは
ボランティア活動に精力的で定職を持たない男だと言うではないか。
「考え直した方がいいんじゃないか?」
そんな風来坊のような男と所帯を持ったところでうまく行くはずがないと局長は考え直せと葉子を説得したが「実は私、彼の子を宿しているんです」と告白されて開いた口が塞がらなかった。
そんな葉子のお腹は大きくなってゆき、
ついに臨月を迎えようとしていた。
彼女が差し出した書類というのが
産休と育児休暇の二通の書類であった。
産休、育休を奨励している省庁ゆえに
「認めることはできんな」とは口が避けても発言することは許されなかった。
「無事に出産を済ませ、すくすくと育ってくれることを祈っているよ」
苦々しく思いながらも局長は二通の書類に許可の押印をした。
「もう一度聞くけど…
そのお腹の子は私の子供じゃないんだろうね?」
記憶を取り戻して、職場復帰した葉子を快気祝いだと称して無理やり陵辱した日を思い出して局長は自分の子種で妊娠させたのではないかとビクビクしていた。
「ご安心ください。計算が合いませんので…」
「そうか、それならいいんだ
また復職してきたときは仲良くやろうじゃないか」
認知とかでゴタゴタしなくて済むと安堵した局長は
「林原くん、この書類を人事に回しておいてくれないか」と一人の女性局員に手渡した。
『葉子ほどの器量良しではないが、葉子がいない間、この女を陵辱してやるとするか…』
書類を受け取った女性局員の林原の尻を眺めながら
局長は葉子が留守の間のターゲットに狙いを定めた。

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