パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第4章 彼の初めての「答え」

――勇くん
昨日の夜が夢じゃない証拠が、
朝の光の中、静かにシャツを羽織る“おれだけのせんせい”の姿。

――紗也香先生
彼の眼差しは無垢で、少し怖いほどに真っ直ぐで。
でも、この腕の中の温もりが、誰にも渡さないと語っている。
"あたしだけの飼い主"――
そんなふうに思ってしまう自分が、
今は、少しだけ愛しい。


***
来週こそ、ちゃんと勉強よ――
そう言い残して、私は彼の部屋をあとにした。
駅までの風が、まだ彼の体温を抱いていた。

電車の窓に映る私は、少しだけ大人びて見えた。
スマートフォンを開いても、通知は何もない。
リザからも――あの人は、
すべてを知っていたかのように沈黙している。

私と勇くんの静かな時間を、
きっと、壊したくなかったのだ。
…そう思わせる静けさが、胸に優しく残った。