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誰にも言えない、紗也香先生
第5章 川沿いのキャンディゲーム

ある日、リザから一通のメールが届いた。
「今夜、もうひとつ贈り物を届けたいの」
その言葉だけで、胸がざわめく。どこか怖くて、でも、嬉しくて。
その夜、再び訪れたあのレストランの個室。
私が自ら脱いだ服は、静かにテーブルの上に畳まれている。
静かな灯りの下、それはまるで私がここにいた証のようだった。
「リザ…また、何かくれるの?」
そう尋ねると、リザーは微笑んで私の髪を撫でながら、
「うん。あなたに似合うわ」と言った。
彼女の懐に頭を預けながら、私は窓の外の夜景に目を細める。
「もう私は…どこまで行くの?」
小さく呟いた言葉は、自分でも気づかないうちに漏れていた。
その時、リザがそっと差し出したのは、深紅の細いベルト。
「これはね、黒いものの仲間なのよ」
囁く声が、私の胸の奥に静かに落ちていく。
リザの手が私の腰にそのベルトを巻き、優しく締める。
黒い鍵が、音もなく――でも確かに、奥深くに響いた。
届かなかった場所に、小さな波紋が広がる感覚。
そして、夜の繁華街。
手を繋いで歩く私たちは、まるで誰にも触れられない世界の住人。
私の中では、赤、黒、花――それぞれが静かに呼び合いながら、
ひとつになっていく三角関係が続いていた。
終電が近づいた頃、駅のトイレでリザが鍵をゆっくり外してくれた。
でも私はもう、何も戻らない気がしていた。
「これが…私の、ほんとうの旅のはじまり…?」
「今夜、もうひとつ贈り物を届けたいの」
その言葉だけで、胸がざわめく。どこか怖くて、でも、嬉しくて。
その夜、再び訪れたあのレストランの個室。
私が自ら脱いだ服は、静かにテーブルの上に畳まれている。
静かな灯りの下、それはまるで私がここにいた証のようだった。
「リザ…また、何かくれるの?」
そう尋ねると、リザーは微笑んで私の髪を撫でながら、
「うん。あなたに似合うわ」と言った。
彼女の懐に頭を預けながら、私は窓の外の夜景に目を細める。
「もう私は…どこまで行くの?」
小さく呟いた言葉は、自分でも気づかないうちに漏れていた。
その時、リザがそっと差し出したのは、深紅の細いベルト。
「これはね、黒いものの仲間なのよ」
囁く声が、私の胸の奥に静かに落ちていく。
リザの手が私の腰にそのベルトを巻き、優しく締める。
黒い鍵が、音もなく――でも確かに、奥深くに響いた。
届かなかった場所に、小さな波紋が広がる感覚。
そして、夜の繁華街。
手を繋いで歩く私たちは、まるで誰にも触れられない世界の住人。
私の中では、赤、黒、花――それぞれが静かに呼び合いながら、
ひとつになっていく三角関係が続いていた。
終電が近づいた頃、駅のトイレでリザが鍵をゆっくり外してくれた。
でも私はもう、何も戻らない気がしていた。
「これが…私の、ほんとうの旅のはじまり…?」

