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誰にも言えない、紗也香先生
第2章 3回目のレッスン
電気がついていない部屋。
落ちきった夕陽の代わりに、静けさが私を包んでいた。
後ろ手に縛られたまま、柔らかい革の感触に、
私の身体は自然と揺れていた。

見られなければ……大丈夫、誰もいない

擦れる音、熱を帯びる吐息――
暗闇の中、それだけが現実だった。

けれど、階段の足音が近づき、
ドアが、開いた。

「……せんせ?」

パッと電気が灯る。
瞬間、光の中に晒された私――
後ろ手のまま、頬を紅くしてクッションに沈む姿。

「きゃあっ……!」
「っ……!」

勇くんと、私の叫びが重なる。
羞恥に身を震わせた瞬間――
太ももが触れ合い、意識が白く跳ねた。

見られた……!
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