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暴行!青野雪子
第2章 不信

16:00になった。テレビをつける。民主国民党の会見場のフラッシュの嵐の中を勝又優太郎は慎重な面持ちで現れた。横分けの髪が少し乱れていた。ぎょろっとした大きな丸い瞳をぱちぱちさせていた。30秒ぐらい間があいた。
「私、勝又優太郎は本日を持って民主国民党の代表を辞任します」
会場内は予想外の展開にざわついた。一呼吸置く。
「明日発売になる『週刊みちゃった』での私の不倫記事は、ほぼ間違いないです」
雪子は驚いた。何で私たちのことバレたんだ?大岩大五郎が流したのか?そんなわけない。だって大岩のいいなりになったじゃないか。
「勝又さん、お相手はどんな方ですか?」
「一般人です。昨年の選挙のときにSNSの発信を手伝ってもらった方です。私が機械に不慣れなのでそれでお手伝いをしてもらってました」
雪子はショックだ。勝又は私以外とも不倫をしていたのだ。だったら勝又でなくて二股じゃないか。バカヤロー。
「あの、奥さんはご存じなんですか?」
「はい、昨夜妻にはすべてを話し、謝罪しました。厳しく叱責されました」
「あの、確か間もなくお子さんが生まれるとXで書いてましたよね?」
勝又は唇を噛みしめ、天井を一度見上げた。
「はい。不適切な関係になったのは妻の妊娠中です」
場内のざわつきが抑えきれない熱気を帯びてきた。
雪子はテレビを消した。これ以上、見ていることはできなかった。深い失望の中へと落ちていく気がした。
「私、勝又優太郎は本日を持って民主国民党の代表を辞任します」
会場内は予想外の展開にざわついた。一呼吸置く。
「明日発売になる『週刊みちゃった』での私の不倫記事は、ほぼ間違いないです」
雪子は驚いた。何で私たちのことバレたんだ?大岩大五郎が流したのか?そんなわけない。だって大岩のいいなりになったじゃないか。
「勝又さん、お相手はどんな方ですか?」
「一般人です。昨年の選挙のときにSNSの発信を手伝ってもらった方です。私が機械に不慣れなのでそれでお手伝いをしてもらってました」
雪子はショックだ。勝又は私以外とも不倫をしていたのだ。だったら勝又でなくて二股じゃないか。バカヤロー。
「あの、奥さんはご存じなんですか?」
「はい、昨夜妻にはすべてを話し、謝罪しました。厳しく叱責されました」
「あの、確か間もなくお子さんが生まれるとXで書いてましたよね?」
勝又は唇を噛みしめ、天井を一度見上げた。
「はい。不適切な関係になったのは妻の妊娠中です」
場内のざわつきが抑えきれない熱気を帯びてきた。
雪子はテレビを消した。これ以上、見ていることはできなかった。深い失望の中へと落ちていく気がした。

