この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
巫女は鬼の甘檻に囚われる
第7章 清めの水

「……何故、逃げた?」

 鬼の声が、静寂を破って響く。黄金の瞳が彼女を見下ろし、どこか探るような光を宿していた。

 巫女は一瞬、言葉を失った。

(鬼が、問いかけた……?)

 それは意外なことで、少しだけ戸惑う。

「…何故、と、それをわたしに問うのですか?」

 だが、すぐに胸の奥でくすぶる怒りが燃え上がった。

「いったい何がわからないのですか?何度も、何度も、わたしに酷い辱めを与えておいて、よくもっ……そのような事が聞けるというもの!」

 震える声で吐き出すと、鬼は首を傾いで見せた。その無垢とも取れる仕草に、彼女の怒りはさらに増す。

「辱め?──…ああそうであるな。羞恥に震え…俺の手管(テクダ)で乱れ啼くお前の姿は、美しく、此方を煽(アオ)る」

「な……//」

「故にお前は極上だ。だから『逃げるな』と命じたのだ」

 鬼の言葉は冷たく、しかしどこか真剣だった。

 この男にとって、彼女を支配することは自然な行為であり、彼女の抵抗や苦しみは理解できたとて──自身の命令にそむくなどとは考えてもいなかったのか。

「あなたを祓いにきたわたしが!その命令に大人しく従うと思うのですか?」

「だがお前は敗れた。それでも歯向かうことに意味があるのか?鎖で繋がれる一生を望むのか」

 巫女は唇を噛み、目を伏せた。

 鎖で繋がれるなど、耐えられない。だが、このまま鬼の欲望に身を委ね続けることも、彼女の心を砕くだけだ。

(無駄なあがきをしているだけだと、馬鹿にしているのですね)

 沈む気持ちで屋敷の天井を睨むように見ると


 ふと、鬼が続けた言葉が耳に届く。



/70ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ