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GWは寝取られシーズン
第1章 夫婦で変態バーの社会科見学
雑居ビルの前で佇む夫婦とおぼしき男女。

「あなた、もう見つからないなら、あきらめない?縁が無かったってことよ」

「うん、ここまで来たんだから。出来れば・・・。出来れば俺は行きたい。義母さんだって孫たちと水入らずで遊んでたいだろ?親孝行でもあるんだよ。」

「そうかもしれないけど・・・、お店が見つからないんじゃ・・・。それにわたし、やっぱり怖い」

肩に掛かる髪をかき上げる妻の手が震える。

「わたし、絶対に誰にも触らせないよ?それでもいい?ケンくんそれで満足できる?」

「ああ見学だけって約束だからね。大丈夫だよ。ただ、もし・・・、靖子が興味を持っちゃったら・・・」

「もう!そんなこと絶対ないから大丈夫」

「じゃあ、大丈夫だよ。俺は絶対に靖子に指一本触れさせない。靖子が望まない限り・・・」

雑居ビルの谷間の路地、さわやかな初夏の陽射しと風が抜ける。モジモジと話しあう夫婦の横を、中年の細い男が通り過ぎようとしてふと脚を止める。

「もしかして、お店探されてます?」

急に話しかけられて、飛び上がる夫。

「は、はい。あの、このあたりの有名なバーを」

「そうかなーと思いましたよ。このあたりで一番有名な、バーですね、わたしも今から行くところで」

「え、ええ!そうなんですか、うわーラッキーだなー、道に迷ってしまってこのあたりをずっとぐるぐると」

「あなた、大丈夫?この人、大丈夫なの?」小声で靖子はケンの半袖をひっぱる。

「昼間なんて、バーに人なんていないのかな、と思ってたんですが。早く着てしまって」

「ええ、ええ。わかりますよ、楽しみですもんね。じゃあ、路地ご案内しますよ」

男は、前を歩きながら

「お店が見つからないのは、迷ってるからで。引き返すなら今なんですよ。もう一度、奥様にご確認いただいた方がいいんじゃないでしょうか?」

「え、そうなんですか?」

ケンは身構える。靖子が腕にしがみつく。

「あなた、どうしよう」

「え、行きたいよ。俺は行きたい」

「奥様の気持ちが大事ですよ」

「・・・わたしは・・・・」
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