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Memories of 1994 露出少女A
第2章 塾講師
しかし、今更、どうすることもできなかった。というのも、路子が喜んでいる顔を見てしまったからだ。兄弟姉妹がいないらしい路子にとって、10歳差の俺は歳の離れた兄のような存在なのかもしれないと思った。

実際、塾講師と塾生という関係であったが、自習室にいる時間のほとんどが俺との時間だった。講義は講義で、苦手教科を俺が担当している関係もあって、路子が出席する講義は俺の担当教科だけという状況だった。

帰り際、

「明後日だよ」

と、笑顔で手を振る路子。そして、俺に頭を下げて、娘と手をつないで帰途につく母、亮子。

そして、

「明日だよ」

と、言って笑顔の路子と別れた、天皇誕生日。当時は天皇誕生日が12月23日。そして、翌日がイブだった。

そして、イブの夜。

「今日は一緒に帰られるね」

と、講義が始まる前に講師控室に来た路子が微笑んだ。色白で丸顔。そして、長いストレートの黒髪。いつもワンピースドレス。そして、冬場はカーディガンを羽織っていて、そのデザインがセーラー服を思わせるものだったり、ボレロ、ジャンパースカートなどいろいろだったが、同じ服を着てくることはなかった。メゾピアノ、ショパン、ファミリアなどのブランド。

小学六年生。第二次性徴は始まっている。そのことを俺に伝えたいのか、というくらい膨らんだ胸。そして、尻。と言っても、少女。いわゆるポッチャリ体型。

実際、塾に持参するお弁当も高校生級。二段になったお弁当。一段目は、鶏そぼろ丼だったり、鶏の照り焼きだったり、たまに、鰻丼だったりで、豪華だった。特に、揚げ物はなかった。二段目は、和食。ひじきの炒め煮や千切り大根の煮物、煮豆、白和え、サバやブリなどの焼魚、ほうれん草のお浸しなど、純和風だった。

一人暮らしで、外食と学食がメインだった俺には、非常に美味しそうで、豪華に見えた。
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