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わたしのお散歩日記
第14章 社員旅行
 すぐ後ろからAさんのささやくような声がしました。振り返ると扇子を手にして立っています。

 『見とれちゃってたの?』
 『やっ、ヤです、もう…』

 見とれたりしていたのではなく、男の人の裸を見るのはいつ以来だろう…と思っていただけです…。

 『あなたの立ち姿きれいね』

 そう言って、彼女はわたしの腰の位置から足先まで、ゆっくりと観察するように視線を滑らせました。その目つきは、褒めているのにどこか“試している”ようでもあり、わたしは背筋を伸ばしているしかありませんでした。

 『そうだわ…浴衣のまま舞台に出なさいよ。舞台に出てお辞儀して、浴衣はイントロの間に脱げばいいわ。あなたたちも帯をちゃんと締めて』

 私以外の二人の子は浴衣を羽織っていただけでしたが、急いで帯を締めました。

 急に万歳三唱の声が聞こえました。

 『バンザーイ! バンザーイ! バンザーイ!』

 舞台の上の男性社員も両手にお盆を持ったままバンザイしています…。わたしたちは彼らの斜め後ろの方にいるので、前は見えませんが…。

 男性社員の余興が舞台の向こうに下がっていきました。幹事の人が声を張り上げます。

 『新入社員の”通過儀礼”、続いてはお待ちかねの女子三人組の登場です!』

 隣の課の子がラジカセのボタンを押しました。メロディーが流れ始めてわたしたちは舞台へ走り出て行きました。

 舞台の下から照明器具が3つか4つも置かれていて、わたしたちを照らしています。隣の課の子が真ん中、わたしはその手前です。まぶしくてお座敷の様子も見えません。ただ、酔っ払ったおじさんたちの声だけが聞こえてきます。

 隣の課の子が舞台に置かれたマイクを拾います。

 『よろしくお願いします!』

 そう叫んでぺこりと頭を下げて浴衣の帯を解きます。

 『おーっ、かわいいぞ!』
 『待ってました!』

 おじさんの声援が聞こえます。わたしも慌てて頭をさげて同じように浴衣の帯を解き、思い切って脱ぎ捨てました。

 『うひょーっ!』
 『すごいねぇ!』

 ”ハレンチ”な衣装になってしまいました。顔が熱くなります。でも、隣の子はなんと投げキッスをして応えています。

 (うそでしょ…もう…)
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