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わたしのお散歩日記
第18章 電柱工事
今日は気温も上がって蒸し暑い日。アーケードの日影がうれしい。商店街の一角では電柱を取り換える工事をしている。
コールタールも塗られて色もすっかり黒ずんだ古い電柱。電線も取り外されて、根元から切り倒されていく。
倒れた電柱には『○○質店』という錆びついた看板が取り付けられたまま。質屋さんはとっくに廃業している。質屋さんの後を追うように古い電柱も役目を終えたようだ。
背の高いコンクリートの電柱が横たえてある。代わりに据え付けられるのだろう。まん丸で太くてすごく頼もしい。電柱が発電するわけでもないのに、電気がほとばしり出ているような気さえする。広告の看板はこれから取り付けられるのだろうか。まだ、誰のものでもない真新しい電柱。
わたしはふと思う。
(若いっていいわよね…)
専用のトラックが新しい電柱を立て始める。地面にはもう穴が掘られている。電柱を吊り上げて位置を定めると、電柱の根元が地面に埋まっていくが、穴は意外と浅く5分の1も埋まっていない。もっと深く埋まっているのかと思っていた。
作業が一段落すると、電柱が斜めになっていないか角度を調べているみたい。目盛りを見ているのは若い男の子。ヘルメットをかぶってかっこいい。暑い中、顔には汗も光っている。先輩らしき人が『オーケー』と言うとさわやかな笑顔。冷たい飲み物でも差し入れたくなってしまう…。
『暑いのに大変ね。よかったらこれ差し入れ。飲んでください』
『ありがとうございます。いただきます』
バンバンバンバンという激しい音で我に返る。若い男の子が、今度は新しい電柱の周辺の地面を機械で叩いている。機械の振動が伝わって、男の子の汗が飛び散っている。
(すてき…)
『ちょっと深く挿さり過ぎましたか』
『全然構わないわ。むしろちょうどいいくらい』
『角度は…どうですか?』
『いいわ…オーケーよ。あなた、もう誰かのものなの?』
『いえ、まだ、誰もいないです』
『ほんと? じゃあ、わたし…』
バンバンという音を聞きながらそんな妄想に耽る。随分と長居をしてしまった。古い電柱が横たえてある。味わいのある色合いがいいという人もいるかもしれない。長い間お疲れ様でした。
コールタールも塗られて色もすっかり黒ずんだ古い電柱。電線も取り外されて、根元から切り倒されていく。
倒れた電柱には『○○質店』という錆びついた看板が取り付けられたまま。質屋さんはとっくに廃業している。質屋さんの後を追うように古い電柱も役目を終えたようだ。
背の高いコンクリートの電柱が横たえてある。代わりに据え付けられるのだろう。まん丸で太くてすごく頼もしい。電柱が発電するわけでもないのに、電気がほとばしり出ているような気さえする。広告の看板はこれから取り付けられるのだろうか。まだ、誰のものでもない真新しい電柱。
わたしはふと思う。
(若いっていいわよね…)
専用のトラックが新しい電柱を立て始める。地面にはもう穴が掘られている。電柱を吊り上げて位置を定めると、電柱の根元が地面に埋まっていくが、穴は意外と浅く5分の1も埋まっていない。もっと深く埋まっているのかと思っていた。
作業が一段落すると、電柱が斜めになっていないか角度を調べているみたい。目盛りを見ているのは若い男の子。ヘルメットをかぶってかっこいい。暑い中、顔には汗も光っている。先輩らしき人が『オーケー』と言うとさわやかな笑顔。冷たい飲み物でも差し入れたくなってしまう…。
『暑いのに大変ね。よかったらこれ差し入れ。飲んでください』
『ありがとうございます。いただきます』
バンバンバンバンという激しい音で我に返る。若い男の子が、今度は新しい電柱の周辺の地面を機械で叩いている。機械の振動が伝わって、男の子の汗が飛び散っている。
(すてき…)
『ちょっと深く挿さり過ぎましたか』
『全然構わないわ。むしろちょうどいいくらい』
『角度は…どうですか?』
『いいわ…オーケーよ。あなた、もう誰かのものなの?』
『いえ、まだ、誰もいないです』
『ほんと? じゃあ、わたし…』
バンバンという音を聞きながらそんな妄想に耽る。随分と長居をしてしまった。古い電柱が横たえてある。味わいのある色合いがいいという人もいるかもしれない。長い間お疲れ様でした。

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