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ゆらぎの夜
第4章 シーツの余熱
ベッドの上、白いシーツの皺に指先を滑らせる。
少し前まで彼がいた場所。
肌と肌が溶け合い、言葉より多くを交わした、あの時間。

シーツには、まだ彼の匂いが残っていた。
微かに甘くて、熱を帯びた残り香。
目を閉じると、その香りだけで、
彼の手のひらが背中をなぞる感覚まで蘇ってくる。

一人きりのこの空間に、
さっきまでの熱がまだ漂っているようで、
胸の奥がじんわりと疼いた。
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