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ゆらぎの夜
第2章 初めての吐息
「ねえ、今、なに着てるの?」
不意に彼がそう言って、私の呼吸が止まりかける。

「……パジャマ。いつもの」
「そう。想像していい?」
その声は、ふわりと熱を帯びていて、
私は目を閉じたまま、枕を強く抱きしめた。

彼の声、吐息、間。
どれもが私を静かに、確実に震わせる。

指先が布団の中でさまよう。
声だけなのに、こんなにも肌が敏感になるなんて――。

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