この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
火照りが引かないあなたに
第9章 囁きの罠
彼女の吐息が耳朶を撫でるたび、俺の体中に電流が走った。
「静かにして…」そう囁くその声は震えていて、普段の彼女とはまるで違う。緊張と欲望が入り混じる瞬間を、俺は一秒たりとも逃したくなかった。

周囲の声が壁の向こうから漏れ、カップが触れ合う乾いた音も伝わってくる。けれど、俺たちの世界はここだけで完結していた。
彼女の指先が胸元から腹へと滑り、服の境目をゆっくりと押し広げる。肌に触れるその温度は、冷えたバーの空気と対照的で、ひときわ鮮烈に感じられた。

「誰かに聞かれたら…」
再び囁く言葉に、俺の中の理性がヒリヒリと痛む。だが、その背徳の香りに溺れずにはいられなかった。背筋が熱くなり、抑えていた感情が爆発しそうだった。

彼女の瞳が暗闇の中で揺れて、息を吞むと同時にその唇が俺の首筋に降りてくる。歯が甘く当たり、舌が敏感な肌をなぞる。
「声、聞かれたくないんだろ?」
俺の声も震えていた。抑制と欲望が交錯するなか、彼女の体がわずかに震え、抱きしめた腕に身を預ける。

逃れられない熱の中、俺たちは沈黙を破ることなく、しかし激しく絡み合った。
隠された声と触れ合いの間で、背徳の甘美な罠に絡め取られていく自分を感じながら。

/24ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ